経 済

経済  

経済学者

アダム=スミス

1723〜90年:イギリス。古典派経済学の創始者。有名な著書『諸国民の富の性質ならびに原因に関する研究(国富論)』で、資本主義社会の構造を、分業と労働価値説で説明。おのおの自己の利益を追求しているすべての個人は、あたかも「見えざる手」によるかのように、全体の最高の利益を達成するように導かれるとし、自由放任経済思想を説いた。

マルサス

1766〜1834年:イギリス。社会の人口増は経済発展につながるという、19世紀前半に有力だった楽観的な確信に異議を唱え、算術級数的に増加する食物では、幾何級数的に増加する人口をまかなえず、人口増は飢饉、疫病そして戦争によって抑止されると説く『人口の原理』を著した。

K・マルクス

1818〜83年:ドイツ。社会の物質的生産関係こそが、人々の社会的・政治的・精神的生活を規定する土台であるとする唯物史観の立場から、『資本論』を著し、資本家による労働者の搾取が行われる仕組みと資本主義的生産様式の全体像を明らかにしようとした。そして資本主義社会から社会主義社会への必然性を説き、マルクス経済学を確立した。

ケインズ

1883〜1946年:イギリス。「有効需要の原理」を確立。名著『雇用・利子および貨幣の一般理論』で、失業対策としての政府の公共投資の役割の重要性を主張。それまでの正統的古典派経済学を痛烈に批判し、新たな観点からマクロ経済分析の必要性を説いたもので、ケインズ革命といわれる影響を経済学に与えた。

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おもな経済学派

重商主義

16〜18世紀のヨーロッパで広がった経済思想。富の源泉は商工業であり、輸出が輸入より多ければ国が強くなるという理論に沿い、政府が産業や貿易を統制しようとするもの。

重農主義

18世紀のフランスを中心に広まった経済思想で、自由放任主義と唯一の価値の源泉としての農業を重視。重商主義に対する批判から生まれてきた。ケネーの『経済表』にて、歴史上はじめて科学的に経済を分析。

古典学派

イギリスのアダム=スミス『諸国民の富の性質ならびに原因に関する研究(国富論)』(1776年)。政府の不干渉すなわち自由放任主義および自由貿易という条件において、資本は富の生産と分配のためにもっとも有効に使用される。

マルクス経済学

古典派経済学に対抗。ドイツのK・マルクス『資本論』(1867年)。資本主義体制を批判し、社会主義体制への移行を提唱。

新古典学派

1930年代。規制緩和・自由競争・小さな政府。

ケインズ学派

イギリスのケインズによる『雇用・利子および貨幣の一般理論』。総需要が低調の時には販売も失業も悪化し、総需要が好調の時にはすべての状況が好転し、経済は繁栄するとして、失業対策としての政府の公共投資の役割の重要性を主張。

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財政・予算

予算

わが国の予算は、毎年4月1日から翌年3月31日までの会計年度ごとに作成され、歳入と歳出に区分される。予算で決められていない支出は認められない。予算には、一般会計、特別会計、政府関係機関予算の3種類がある。

一般会計

国の基本的な歳入と歳出を管理する会計。

特別会計

国が特別の事業や資金運用を行うための会計。

政府関係機関予算

中小企業金融公庫、国際協力銀行などの政府系金融機関の予算。

財政投融資

国が郵便貯金・簡易保険・厚生年金・国民年金などの資金を原資とし、住宅整備や産業対策などに出資・貸付などを行うこと。

暫定予算

本予算の成立が遅れた場合に、予算成立までに必要な経費を組む予算。

補正予算

本予算成立後の社会・経済の著しい状況変化に対応するため、当初予算を手直しした予算。

地方交付税交付金

地方公共団体の税収の不均衡格差を国が調整するため、国税収入の一定割合を地方公共団体に支給する交付金。地方交付税交付金は、原則として自治体がその目的を問われずに使用できる。

課税の原則

@公平の原則 A応能負担(租税を納める能力に応じて負担する) B社会的富の再配分。

税金の分類

国 税  地方税
直接税 所得税・法人税・相続税・贈与税 住民税・固定資産税・事業税
間接税 関税。酒税・消費税・たばこ税 市町村たばこ税・地方消費税

外形標準課税

売上高や従業員数など、外部から把握しやすいものを基準にして、企業に課税する税金。

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経済用語・指標

国民総生産(GNP)

=総生産額-中間生産物(原材料・燃料・半製品など)
 GNPはかつて国の経済規模を比較するため頻繁に利用されたが、日本では1993年から代表的指標として国内総生産(GDP)が使われるようになり、かつてほど注目されなくなった。さらに2000年の国民経済計算の体系変更により国民総生産という概念自体が消滅した。ただ新体系にはほぼ同一の概念として国民総所得(GNI) がある。

国内総生産(GDP)

=国民総生産(GNP)+外国人が日本で得た所得−日本人が国外で得た所得

国民純生産(NNP)

=国民総生産(GNP)−減価償却費(資本減耗引当分)

国民所得(NI)

=国民純生産(NNP)−間接税+政府補助金

国民総支出(GNE)

=民間消費支出+政府消費支出+国内総資本形成+経常海外余剰

デフレーション(デフレ)

物価が持続的に下落していく現象。総需要が総供給を下回ることが主な原因。物価の下落は同時に貨幣価値の上昇も意味する。同じ金額の貨幣でより多くのものを買えるようになるからである。なお、株式や債券、不動産など資産価格の下落は通常デフレーションの概念に含まない。
デフレスパイラルは、物価下落により企業倒産、労働者解雇が進み、消費需要が低迷、物価がさらに低下し不況が深刻化する状態。

スタグフレーション

経済活動の停滞(不況)と物価の持続的な上昇が共存する状態。インフレーションに対して、商品供給の増加が追い付かず対処できない場合に起こる。

公定歩合

日本銀行が市中銀行に貸し出す際の基準金利。

プライムレート(最優遇貸出金利)

銀行が最優良企業に貸し付ける際の金利。長期(1年超)と短期(1年以下)がある。

日銀の三大金融政策

@金利(公定歩合)政策
A公開市場操作(オープンマーケットオペレーション)
B支払(預金)準備率操作

金融緩和政策

市中に出回る資金供給量を増加させる政策。金利を下げて資金供給量を増加させる「ゼロ金利政策」と、民間銀行が保有する国債を日銀が買い取り資金供給量の絶対量を増加させる「量的緩和」がある。

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世界経済

国際収支

一国の外国との諸経済取引にともなう収支を国際収支という。国際収支は、経常収支資本収支および外貨準備増減に大別される。経常収支には、貿易収支、サービス収支、所得収支、経常移転収支があり、資本収支には、投資収支、その他資本収支がある。

貿易収支

商品の輸出入による収支。

サービス収支

輸送・旅行・通信・建設・保険・金融・情報に関するサービスや特許の使用料などによる収支。

所得収支

非居住労働者に対する報酬、対外金融資産・負債にかかわる利子・配当金などによる収支。

経常移転収支

個人または政府間の財・サービスおよび現金の贈与、国際機関への拠出金などによる収支。

投資収支

直接投資、証券投資、その他の投資にともなう収支。

その他資本収支

対価の受領のともなわない固定資産の所有権移転、特許権・著作権・販売権などの取得・処分など。

外貨準備

通貨当局が対外支払いのために準備している貨幣用金、外貨資産など。

世界のおもな経済組織

ASEAN
(アセアン)
東南アジア諸国連合。1967年設立。事務局はインドネシアの首都ジャカルタ。インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオスの10カ国。
APEC
(エーペック)
アジア太平洋経済協力会議。1989年発足。ASEAN7カ国に日本、韓国、中国、台湾、アメリカ、カナダ、ロシア、メキシコ、チリ、ペルー、オーストラリア、ニュージーランドなど21の国と地域が参加。
EU 欧州連合。EC(欧州共同体)を母体に、1992年のマーストリヒト条約によって1993年に発足。本部はベルギーの首都ブリュッセル。1999年には単一通貨ユーロを発行した。
OECD 経済協力開発機構。欧米などの先進国を中心とする加盟国の協力によって経済成長と貿易拡大をはかり、さらに発展途上国援助の促進と調整をめざす国際機構。ヨーロッパ経済協力機構(OEEC)を改組して1961年に発足。本部はフランスの首都パリ。
WTD 世界貿易機関。1995年設立。GATTの機能を大幅に拡大・強化した国際機関。知的所有権やサービスにも国際的なルールを設けるほか、アンチダンピングやセーフガードなどを行う。


一般常識のまとめ ページの先頭へ

戦後の日本経済

1945.08
敗戦
〜3大改革(財閥解体・農地改革・労働組合の育成)
 
1949
ドッジ・ライン
〜ハイパーインフレの抑制、1$=360円の単一為替レートの設定など
 
1950.06〜53.07
朝鮮戦争特需
〜「金へん景気」「糸へん景気」
 
1954.11〜57.06
神武景気(31か月)
〜新三種の神器(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)ブーム。「もはや戦後ではない」(1956年経済白書)
 
1957.06〜58.06
なべ底不況(12か月)
 
1958.06〜61.12
岩戸景気(42か月)
 
1960.12
池田勇人首相による「所得倍増計画」
 
1962.10〜64.10
オリンピック景気(24か月)
 
1964.10
東京オリンピック
〜東海道新幹線、首都高速道路の開通。
 
1965
昭和40年不況
〜証券不況
〜3Cブーム(カラーテレビ・カー・クーラー)
 
1965.10〜70.07
いざなぎ景気(57か月)
 
1971.08
ニクソン・ショック
〜金・ドル交換停止。変動為替制へ。
 
1971.12
スミソニアン協定
〜固定為替制への回帰。1$=308円。
 
1972.06
田中角栄首相による日本列島改造論。
 
1973.02
変動為替制に移行
〜1$=277円でスタート。
 
1973.10
第一次石油ショック
〜第4次中東戦争による。
 
1979.01
第二次石油ショック
〜イラン革命による。
 
1985.04
NTT、JTの誕生
 
1985.05
男女雇用機会均等法が成立
 
1985.09
G5プラザ合意
〜ドル安円高の容認。
 
1986.12〜91.02
バブル経済(51か月)
 
1987.10
国鉄が分割民営化
 
1987.10
ブラックマンデー
〜10/19ニューヨーク証券取引所での株価暴落。
 
1989.04
消費税3%導入
〜竹下登首相
 
1997.04
消費税を5%に引き上げ
〜橋本龍太郎首相
 
2014.04
消費税を8%に引き上げ
〜安倍晋三首相