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間違えやすい古語

 間違えやすい古語

混同しやすい古語

あいなし かわいげがない。つまらない。
あへなし(敢へ無し) どうしようもない。張り合いがない。
あやなし(文無し) すじが通らない。むなしく意味がない。
あた(仇・賊・敵) 敵。かたき。
あだ(徒) むだ。不誠実。かりそめ。
あらたし(新し) 新しい。
あたらし(惜し) 惜しい。もったいない。
あまゆ(甘ゆ) 恥ずかしがる。あまえる。〈現〉あまえる。
あらまし 概略。予想。予定。
あらまし(荒らまし) 荒々しい。けわしい。
あらまほし そうありたい。
いさ さあ。ええと。(疑問や否定の気持ち。下に打ち消しの語がくる)
いざ さて。さあ。どれ。(自分が進んで行うときに用いる)
いざなふ さそう
いざよふ ためらう。ぐずぐずして進まない。
いぶかし 不審だ。気がかりだ。
いぶせし 心が晴れない。
うるさし 面倒だ。わずらわしい。
うるせし 賢く、よく気がつく。
えさらず 避けられない。やむを得ない。
えならず 何とも言いようがないほどすてきだ。並大抵ではない。
おぼす(思す) 「思ふ」の尊敬語。
おもほす(思ほす) (同上)
おもほゆ(思ほゆ) 思われる。
かごと(託言) 言い訳。口実。愚痴。
ひがごと(僻言) 間違い。過ち。
かつぐ(担ぐ) 肩にかけてになう。負担する。
かづく(被く) かぶる。かぶせる。
かしづく(傅く) 大事に面倒を見る。貢献する。大切に扱う。
けに(異に) いっそうはなはだしく。より以上に。
げに(実に) まことに。なるほど。
けやけし とくに際立っている。
けやすし 消えやすい。
こころうし(心憂し) 心につらく思う。いやだ。
ものうし(物憂し) 心が進まない。めんどうくさい。
こころにくし(心憎し) 奥ゆかしい。
にくし(憎し) 気に入らない。
こころばせ(心馳せ) 心がけ。心遣い。
こころばへ(心延へ) 気立て。意味。
こちたし(言痛し) うるさい。
こちなし(骨無し) 無作法だ。無骨である。
さかし(賢し) 賢い
さかし(然かし) そうだ。(肯定の返事)
さがし(険し) 険しい。
ささめく ささやく
さざめく がやがやと騒ぐ。
なのめ(斜め) 平凡だ。いい加減に思うこと。
なめげ(無礼げ) 無礼だ。失礼だ。
ものし(物し) 気に入らない。目障りだ。
ものす(物す) ~である。~する。行く。来る。
やつす(窶す) 目立たないように姿を変える。
やつる(窶る) 見ばえがしなくなる。
よすが(縁・因・便) 方法。手段。頼りとする相手。落ち着き場所。
よるべ(寄方) 頼りとする所・人。
らうがはし(乱がはし) うるさい。乱雑だ。
らうたし(労甚し) かわいい。愛らしい。
らうらうじ 上品で美しい。洗練されている。

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現代語と意味が異なる古語

あいぎゃう(愛敬) かわいらしく、やさしい魅力。深くやさしい思いやり。
【現】 相手に好感をあたえ、親しみをさそうふるまい。「あいきょう」と清音で読む。
あからさまに かりに。ついちょっと。
【現】 明らかに。あらわに。
あくがる(憧る) 心がひかれて落ち着かない。恋焦がれる。
【現】 あこがれる。
あさまし 驚きあきれる。意外だ。あまりのことだ。なさけない。
【現】 根性がいやしい。
あした 朝。翌朝。
【現】 明日。翌日。
あながちに ① 度を越している様子。むやみに。 ② 強引だ。自分勝手だ。③ いちずだ。ひたむきだ。熱心だ。 ④ 必ずしも。一概には。
【現】 必ずしも。(例) あながち間違いとは言えない。
あはれ 情緒が深い。かわいい。悲しい。愛情。悲哀。
【現】 かわいそうである。悲哀。
あらまし 予定。予期。
【現】 おおよそ。だいたい。あらかた。
ありがたし きわめてまれだ。尊い。生きることが難しい。
【現】 感謝したい。もったいない。
 いとほし 気の毒だ。かわいい。
【現】愛おしい。
いまいまし(忌ま忌まし) 忌み慎まなければならない。不吉である。
【現】 腹立たしい。
うしろめたし 気がかりだ。不安だ。
【現】自分にやましいところがあり、気がとがめる。
うつくし(愛し・美し) かわいらしい。愛らしい。きれいだ。りっぱだ。
【現】 きれいだ。
おこなひ(行ひ) 行うこと。仏道のつとめ。
【現】 動作。挙動。
おとなし(大人し) 大人らしい。大人びている。思慮分別がある。おもだった。
【現】 おちついて穏やかである。
おどろく はっと気づく。目が覚める。
【現】 びっくりする。
おろかなり いい加減だ。言い尽くせない。(表現が)不十分だ。知恵が足りない。【現】 ばかだ。
かたはらいたし(傍痛し) にがにがしい。気の毒だ。笑止だ。
【現】 こっけいだ。笑止だ。
かなし かわいい。いとしい。心がひかれる。悲しい。切ない。
【現】 悲しい。
きりぎりす 現在の「こおろぎ」。今の「きりぎりす」は「はたをり」と言った。
くだもの(果実) 草木の実。菓子。【現】 果実
ここら(幾許) 多く。たいへん。【現】 このあたり。
こころぐるし(心苦し) つらい。心に苦しく思われる。気の毒だ。
【現】 すまない。気がとがめる。
こころづくし(心尽くし) あれこれと深く気をもむこと。
【現】 人のためにこまごまと気をつかうこと。また,そのようにして調えたもの。
ことわる(理る・断る) 判断する。説明する。
【現】 予告する。拒絶する。
さうざうし 物足りない。心さびしい。
【現】 さわがしい。うるさい。
さうじ(障子) ふすま。ついたて。
【現】格子に組んだわくに白紙をはった建具。
さながら そのまま。もとのまま。すべて。
【現】 そっくり。まるで。ちょうど。
したたむ(認む) 処理する。用意する。食事する。書き記す。
【現】 食事する。書き記す。
しな(品) 地位。階級。家柄。品位。
【現】 品物。品質。等級。
すごし 寂しい。恐ろしい。
【現】 程度がはなはだしい。(例) 彼はテニスがすごく上手だ。
すさまじ(凄まじ) 興ざめだ。つまらない。ものさびしい。殺風景だ。
【現】 ものすごい。おそろしい。はなはだしい。
せめて 強いて。非常に。
【現】 できることなら。
そこら 数多く。たいへん。
【現】 そのあたり。その辺。
ついで(序) 順序。次第。機会。
【現】 よいおり。いっしょに。
つたなし(拙し) 運が悪い。愚かだ。未熟だ。
【現】 人前で自慢できるほど上手でない。
つとめて 早朝。その翌朝。
【現】 努力して。
つれなし もとのままだ。無情だ。
【現】 情愛がない。冷淡だ。よそよそしい。
としごろ(年頃) 長年の間。相応の年齢。年配。
【現】 結婚適齢期(とくに女子)。年齢の程度。
なかなか なまじっか。かえって。むしろ。いかにも。
【現】 ずいぶん。かなり。(打ち消しをともない)とうてい。
ながめ(眺め) 物思いに沈んでぼんやり見ること。眺望。
【現】 眺望。
なさけなし(情なし) 思いやりがない。風流心がない。
【現】 みじめで嘆かわしい。
なつかし(懐かし) 心がひかれる。親しみが持てる。
【現】 思い出されて慕わしい。
なまめかし(艶かし) 優美だ。みずみずしく美しい。若々しい。
【現】 色っぽい。
にほふ 美しく色づく。照り輝く。若々しく美しく見える。恩恵を受けて栄える。よい香りを放つ。
【現】 においがする。
にょうぼう(女房) 宮中で一室をたまわっている女官。
【現】 妻。
ねんず(念ず) 祈る。がまんする。
【現】 祈る。
ののしる(罵る) 大声でさわぐ。うわさする。
【現】 口汚く悪口を言う。
はかなし 頼りない。かりそめだ。つまらない。
【現】 あっけない。もろい。
はしたなし(端なし) 中途半端だ。きまりが悪い。ひどい。はげしい。
【現】 つつしみがなく下品だ。いやしい。
はづかし(恥づかし) 恥ずかしい。こちらが気後れするほど相手がりっぱだ。
【現】 恥ずかしい。
はやく(早く) すでに。もともと。
【現】 すみやかに
ひとわろし(人悪し) 体裁が悪い。みっともない。
【現】 人物の性質が悪い。
ふつつか(不束) 太くて丈夫だ。ぶさいくだ。あさはかだ。
【現】 つたないこと。行き届かないこと。
まうけ(設け・儲け) 準備。ごちそう。食物。
【現】 容易。利益。
まもる(守る) じっと見る。番をする。
【現】 保護する。防ぐ。決めたことがらに従う。
むつかし(難し) 不快だ。わずらわしい。気味が悪い。
【現】 解決しにくい。分かりにくい。
めざまし(目覚まし) 心外だ。気に入らない。驚くほどすばらしい。
【現】 驚くほどすばらしい。
めづらし(珍し) 目新しい。賛美すべきだ。めったにない。
【現】 めったにない。
めでたし 愛すべきだ。立派だ。すばらしい。喜ばしい。祝うべきだ。
【現】 喜ばしい。祝うべきだ。
もてなす(持て成す) とりなす。とりつくろう。手厚く取り扱う。ごちそうする。
【現】 手厚く取り扱う。ごちそうする。
やうやう だんだん。しだいに。やっと。
【現】 やっと。かろうじて。
やがて とりもなおさず。そのまま。すぐに。まもなく。
【現】 まもなく。そのうちに。
やさし(羞し・優し) 恥ずかしい。優美だ。けなげだ。柔和だ。
【現】 柔和だ。たやすい。
をかし 趣深い。風情がある。魅力的である。美しい。立派だ。滑稽だ。
【現】 おもしろい。変だ。
をこがまし ばかのように見える。みっともない。出過ぎている。
【現】 出過ぎている。
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対になる古語

あかす【明かす】
 夜を過ごし朝を迎える
くらす【暮らす】
 日を過ごし夜になる
 
あかつき【暁】
 まだ夜が明けない暗いころ
よひ【宵】
 夜になって間もないころ 
 
あだ【徒】
 不誠実。まことがない
まめ【忠実】
 誠実。まじめ。勤勉
 
あるじ【主】
 主人。主君
まらうど【客人】
 よそから訪ねてきた客
 
いぎたなし【寝汚なし】
 寝坊だ。ぐっすり眠っている
いざとし【寝聡し】
 目が覚めやすい。めざとい
 
いまめかし【今めかし】
 現代風
ふるめかし【古めかし】
 古風
 
いも【妹】
 男性から妻・恋人・姉妹などを親しんで呼ぶ語
せ【兄・夫・背】
 女性から夫・兄弟などを親しんで呼ぶ語

ゐややかなり【礼やかなり】
 礼儀正しい
なめし【無礼し】
 無礼だ。
 
うしろめたし【後ろめたし】
 心配だ。不安だ
うしろやすし【後ろ安し】
 安心だ。心配がない
 
うつつ【現】
 目の覚めているさま。気の確かな状態。本心。正気
ゆめ【夢】
 眠っている間に見る幻覚。幻(まぼろし)
 
おきな【翁】
 年を取った男
おうな【老女・媼】
 老女。老婆
 
おくやま【奥山】
 奥深い山。深山
とやま【外山】
 人里に近い山
 
おこす【遣す・致す】
 よこす。贈りとどけてくる
やる【遣る】
 行かせる。とどける
 
おとなし【大人し】
 大人らしい
をさなし【幼し】
 幼少である。未熟である

かたほなり【偏なり】
 不完全だ。不十分だ
まほなり【真面なり】
 完全だ。十分だ
 
かはたれどき【彼は誰時】
 明け方または夕暮れ
たそか(が)れどき【誰そ彼時・黄昏時】
 夕方。夕暮れ

かひがひし【甲斐甲斐し】
 効果がある。思うとおりになる
たどたどし
 たよりない
 
からうた【唐歌】
 漢詩
やまとうた【大和歌】
 和歌
 
げす【下種・下衆】
 身分の低い者。しもべ
じゃうず【上種・上衆】
 身分の高い人。貴人
 
こころあり【心有り】
 思いやりがある。思慮がある。風流心がある
こころなし【心無し】
 思いやりがない。分別がない。情緒を解さない
 
こしかた【来し方】
 過去。過ぎてきた方向
ゆくすゑ【行く末】
 将来。進んで行く先

ごせ【後世】
 来世。来世の安楽。「後(のち)の世」とも。
ぜんせ【前世】
 生まれる前の世。「前(さき)の世」とも
 
このも【比の面】
 こちら側
かのも【彼の面】
 あちら側
 
しづえ【下枝】
 下の方の枝。下枝
ほつえ
 上の方の枝。こずえ
 
そや【初夜】
 夕方から夜半まで
ごや【後夜】
 夜半から朝まで
 
ぢげ【地下】
 宮中の殿上に上ることを許されない者。地下人
てんじゃうびと【殿上人】
 宮中の殿上に上ることを許された者
 
ついたち【朔日】
 月の第一日。月始め
つごもり【晦・晦日】
 月の最終日。月末
 
つきづきし【付き付きし】
 似つかわしい
つきなし【付き無し】
 似つかわしくない
 
つとめて【夙めて】
 早朝
よぶかし【夜深し】
 夜が更けている
 
ひなぶ【鄙ぶ】
 田舎びる。田舎風になる
みやぶ【雅ぶ】
 上品だ。優雅だ
 
ひねもす【終日】
 朝から晩まで。一日中
よもすがら【夜もすがら】
 夜通し。一晩中
 
まうづ【詣づ】
 参る。仏などに参詣する
まかづ【罷づ】
 貴人の所から退出する
 
まがごと【禍事】
 わざわい。凶事
よごと【善事・吉事】
よい事。吉事

みいだす【見出す】
 中から外を見やる。見つけ出す
みいる【見入る】
 外から中を見る。気をつけて見る
 
みぐるし【見苦し】
 みにくい。みっともない
めやすし【目安し・目易し】
 無難だ。感じがよい
 
みそか【密】
 人目を忍んでひそかにするさま
あらは【顕は】
 露骨。公然
 
めて【馬手・右手】
 右の手。右の方
ゆんで【弓手】
 左の手。左の方
 
やまつみ【山祇】
 山の神
わたつみ【海神】
 海の神。海
 
よろし【宜し】
 まあよい。相当だ
わろし【悪し】
 よくない。へただ
 
をとこで【男手】
 男が書いた文字。漢字
をんなで【女手】
 女が書いた文字。平仮名

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