私らが小学生だったころの冬の季節には、各教室に石炭ストーブが焚かれていたもんです。懐かしいですね(年がバレますけど)。そんでもってこの石炭は太古の植物が炭化した化石でして、それらには植物の組織や年輪がつぶれて残っているそうです。植物体が1/10から1/20にぎゅっと圧縮され、長い年月かかって蒸し焼きのようになってできているんです。
ですから、直径10センチくらいの石炭は、元は少なくとも1メートルくらいの植物体だったということになります。かつて栄えた北海道の留萌(るもい)炭鉱は、厚さ4メートルくらいの炭層でしたから、元の植物の厚さは40メートル。それだけ植物が積み重なったということですね。これってすごいことだと思いませんか?
中国にはさらに厚さ50メートルの炭層があり、あるところでは100メートルとも言われています。50メートルの石炭の層が1/10に縮められたとしても元は500メートルということになります。500メートルも植物がたまるってのは、いったいどういう環境だったのでしょうか。
ところがもっとすごいのが南極大陸の炭層で、なんと厚さ100メートル以上。あんまり厚くてそれ以上正確には計れないらしく、おそらく300メートル以上あるのではないかといわれています。300メートルの炭層だとしたら、元の植物の厚さは3000メートルです。こんな高さに植物が積もり重なるとは、もはや想像の域を超えています。何万年、いや何億年にもわたる、太古の地球の自然活動による壮大な蓄積なのでしょうね。
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