美しい大和言葉

→あ行/か行さ行た行な・は行ま行〜

 美しい大和言葉

あ行

生憎(あいにく)

期待通りにならず残念であること。都合が悪いこと。

あかつき

夜が明けるころ。

明くる今日

明日。

明け暮れ

いつも。

あけぼの

夜がほのぼのと明けるころ。

朝な夕な

朝となく夕となく。いつも。

朝まだき

夜明け。

可惜夜(あたらよ)

明けてしまうのが惜しい夜。

(あで)やか

女性が、はなやかに美しく、なまめかしいさま。

雨隠れ(あまがくれ)

雨宿り。

余すことなく

残らないように。

あまつさえ

そのうえ。

(あま)つ日

太陽。

肖る(あやかる)

似る。

あらまし

おおよそ。だいたい。

ありがとう

感謝の言葉。

ありきたり

ありふれていること。珍しくないこと。

淡雪(あわゆき)

春先の、うっすらと積もって消えやすい雪。

生きとし生けるもの

この世に生きているすべてのもの。あらゆる生物。

息の緒(いきのお)

命。

幾久しく

いつまでも長く。末永く。

いささか

ほんの少し。わずか。

誘い(いざない)

誘い。勧誘。

十六夜(いざよい)

陰暦十六日の夜。また、その夜の月。

痛み入る

相手の親切・好意に恐縮する。恐れ入る。

出で湯(いでゆ)

温泉。

(いにしえ)

過去。

今しがた

たった今。今さっき。

いみじくも

適切に。巧みに。

(いや)が上にも

なおその上に。ますます。

言わずもがな

言わない方がよいこと。言うまでもなく。

泡沫(うたかた)

水面に浮かぶ泡。はかなく消えやすいもののたとえ。

空蝉(うつせみ)

この世に現に生きている人。転じて、この世。うつしみ。(「うつしおみ」が「うつそみ」を経て音変化したもの)

映る(うつる)

似合う。

心恋(うらごい)

心の中で恋しく思うこと。

うららか

晴れ晴れとして明るいようす。

おあつらえむき

注文したかのように希望通りの。

お暇(いとま)する

訪問先から帰ること。

逢瀬(おうせ)

男女が隠れながら逢うこと。

大暮れ

年末。

おおむね

おおよそ。だいたい。

おおらか

こころがゆったりとしていて、こせこせしないさま。

おかまいなく

お気遣いなく。お気になさらず。

奥ゆかしい

もっとよく知りたい。上品で心惹かれる。

遅ればせながら

遅くなりましたが。今更ではありますが。

おさらい

教わったことを繰り返し確かめたり練習したりすること。復習。 芸事の師匠が弟子を集めて、日ごろ教えたことを演じさせること。

惜しむらくは

惜しいことに。残念なことに。

恐れ入りますが

恐縮ですが。たいへん申し訳ございませんが。

お手すきのときに

お暇なときに。

お引き立て

お世話になっている。

(おぼろ)

ものの姿がかすんで、はっきりしないさま。

おめかし

化粧をしたり着飾ったりすること。

思いのほか

思っていた以上に。

思い人

恋人。愛しく思う人。

思いを馳(は)せる

遠く離れている人や物事を思いやる。

面影(おもかげ)

記憶によって心に思い浮かべる顔や姿。あるものを思い起こさせる顔つきやようす。

(おもて)も振らず

まっしぐら。

(おもむき)

風情。

折り合う

妥協する。

折り入って

特別に。心を込めて。

折から

ちょうどその時。

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か行

帰り花

11月頃の小春日和に、桜、梅、梨、ツツジなどの草木が本来の季節とは異なって咲かせた花のこと。

限り

死ぬこと。

(かしら)の雪

白髪。

風光る

春の日の光が照る中を、そよ風が吹き渡り、吹く風も輝くように見えるようす。

かたがた

〜をかねて。

肩透かしを食う

意気込んで、また、大いに期待して臨んだのに、気勢をそがれる。

固め

約束。

かまける

あることに気を取られて、他のことをなおざりにする。

蚊遣り火(かやりび)

蚊取り線香。

萌す(きざす)

芽生える。

きざはし

階段。(「きざ(刻)」は段々になっているさま、「はし(階)」は橋のように場所を繋ぐさま)

(きびす)を返す

後戻りする。引き返す。(踵は「かかと」のこと)

清らか

けがれのないさま。

口汚し

客に飲食物を出すときにへりくだる表現。

首っ丈(たけ)

人や物事に夢中になってしまうさま。

雲となる

死ぬ。火葬される。

暮れなずむ

日が暮れそうで、なかなか暮れないでいる。

気高い

貴い気品がある。品格が高い。

健気(けなげ)

心がけがよく、しっかりしているさま。特に、年少者や力の弱い者が困難なことに立ち向かっていくさま。

恋衣(こいごろも)

体にまとわりつくような恋を、衣にたとえた言葉。

恋の淵(ふち)

深い恋心を、淵にたとえた言葉。

小気味よい

行動ややり方などが鮮やかで、気持ちがよい。 快い感じを受ける。 痛快である。

此処彼処(ここかしこ)

こちらやあちら。あちこち。

心配り

あれこれと気を遣うこと。心遣い。

心ならずも

不本意ながら。しかたなく。

心の塵(ちり)

煩悩(ぼんのう)。

心ばかり

ほんの気持を示すだけのしるし。(贈り物をするときなどに、へりくだって言う語)。

心を同じくする

他人と同じように感じるさま。

来し方行く末

過去と未来。過ぎてきた方向や場所と、これから行く方向や場所。

後世(ごせ)

あの世。

言祝ぐ(ことほぐ)

お祝いをのべる。喜びの言葉を言う。

木漏れ日

生い茂った木々の葉の間から、漏れるように差し込んでくる日光。

今宵(こよい)

今日の宵。今晩。

こよなく

このうえなく。殊の外。

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さ行

早乙女(さおとめ)

田植えをする女性。

咲きすさぶ

咲き乱れる。

ささらぐ

水がさらさらと音をたてて流れる。

細雪(ささめゆき)

細かい雪。まばらに降る雪。

差し合う

出会う。

差し支えなければ

都合がよければ。

時雨(しぐれ)

晩秋から初冬の頃に、急に風が強まり、ぱらぱらと降ってはやみ、数時間で通り過ぎてゆく雨。

(したた)める

(手紙などを)書き記す。食事をする。

下にもおかぬ

非常に丁重に扱う。丁寧にもてなして下座(しもざ)に置かない。

東雲(しののめ)

夜明け。明け方。また、明け方に東の空にたなびく雲。

始末(しまつ)

節約。倹約。

しめじめ

雨がしとしと降るようす。

しめやか

ひっそりと静かなさま。心静かに落ち着いているさま。気分が沈んでもの悲しげなさま。

春霖(しゅんりん)

春にしとしと降る長雨。

生身(しょうじん)

肉体。

不知火(しらぬい)

九州の有明海や八代海 で、夜間に無数の光が明滅する現象。漁船の漁火 (いさりび) が屈折によって光像を作るために起こる。

筋がいい

センスがいい。上手な。有望な。

(すばる)

牡牛(おうし)座にある、肉眼では六つ見える星。プレアデス星団。

青嵐/晴嵐(せいらん)

霞(かすみ)。

せせらぎ

浅瀬などにささやかに流れる水の音。

蝉時雨(せみしぐれ)

たくさんの蝉が、あちらこちらで盛んに鳴くさまを、時雨に例えた言葉。

せんかたない

しかたない。

添う

結婚する。

そこはかとない

何となくある事が感じられるさま。

そぞろ

何かに気を取られ、落ち着かないさま。

ぞっこん

心の底から。

ぞっとしない

おもしろくない。感心しない。

そもそも

最初。元来。

空の鏡

月のこと。

空音(そらね)

空耳。

そらんじる

何も見ないで言えるようにする。そらで覚える。

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た行

(たえ)なる

言葉では言い表せないほどすばらしいさま。

たおやか

しなやか。

たけなわ

ある行為・催事・季節などがもっともさかんに行われている時。真っ最中。また、それらしくなっている状態。やや盛りを過ぎて、衰えかけているさまにもいう。

たまさか

たまたま。思いがけないさま。まれに。

玉響(たまゆら)

少しの間。ほんのしばらく。

矯めつ眇めつ(ためつすがめつ)

あちこちの向きから、よくながめるようす。

弛む(たゆむ)

疲れる。

千歳(ちとせ)

長い年月のこと。

千尋(ちひろ)

非常に長いこと。きわめて深いこと。

(ちまた)

にぎやかな場所。世間。

月籠り(つきごもり)

月末。

月夜(つくよ)

月の照っている夜。月の美しい夜。

繕う(つくろう)

直す。手入れをする。

つつがなく

無事であること。とくに問題がないこと。

つづら折り

幾重にも折れ曲がって続く山道。

常日頃(つねひごろ)

ふだんの毎日毎日。

つまるところ

結局。すなわち。要するに。

艶やか(つややか)

華やかで美しいさま。

手児(てこ)

乳幼児。

天花(てんか)

雪。

遠人(とおひと)

長生きの人。

ときめく

喜びや期待などで胸がどきどきする。心が躍る。

年ごろ

長い時。長い年月。

轟く(とどろく)

鳴り響く。

とりなす

その場がよい状態になるようにうまく取り計らう。仲立ちする。

とりもつ

双方の間に立って、うまく行くように世話する。仲立ちをする。座がなごむように、もてなす。

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な・は行

長路(ながじ)

遥かな道。

就中(なかんずく)

その中でも特に。とりわけ。

(なぎさ)

波打ち際。

名残(なごり)

余韻。

名にし負う

名高い。有名な。

なまじ

中途半端なようす。そのためにかえって悪くなるようす。

生業(なりわい)

生活を営むための仕事。

馴れ初め(なれそめ)

親しみを持つようになる。親しみを持ち始める。

憎からず思う

好感が持てる。かわいらいしく思う。親しみがわく。

ねぎらう

苦労や骨折りに感謝し、いたわる。(現代では、同等または下の人に対して用いる)

懇ろ(ねんごろ)

親切でていねいなさま。親密なこと。

花明かり

桜の花が満開で、夜でもあたりがほの明るく感じられること。

花笑み

花が咲いたような笑顔。

花曇り

春の桜が咲くころに、空がうすぼんやりと曇っていること。

花衣(はなごろも)

花柄の美しい着物。

花冷え(はなびえ)

花の咲くころ、少し暖かかったのに、急にまた寒くなること。

花を持たせる

人に名誉を譲る。その人を立てて功を譲る。

春うらら

春の空が晴れて明るく、日が穏やかに照っているようす。

春告げ鳥

ウグイスのこと。

膝送り(ひざおくり)

(空席を作るために)すわったままひざを移動させて順々に体の位置を移すこと。

膝栗毛(ひざくりげ)

歩いて旅をすること。自分の膝を栗毛(馬)代わりにすることから。

ひたむき

一つのことに集中して、一生懸命であること。

人いきれ

人がたくさん集まって、体から発する熱や湿気が立ちこめること。

一方(ひとかた)ならぬ

普通の程度ではない。並大抵ではない。

一入(ひとしお)

ひときわ。いっそう。

為人(ひととなり)

その人が生まれ持った性質や気性。

日和(ひより)

天候。空模様。よい天気。

(ふ)に落ちない

納得できない。

紅差し指(べにさしゆび)

口紅をつけるのに用いた薬指。

星の林

多くの星。

ほだされる

情に引きつけられて、心や行動の自由が縛られる。

ほんのしるし

ほんのわずか。形だけ。

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ま行〜

まさしく

確かに。間違いなく。

またぞろ

またしても。またもや。

待つ宵(まつよい)

恋人を待つ夕方。

客人(まろうど)

訪ねてきた人。客。(「まらひと」が転じた言葉。稀に来る人の意味)

(みぎわ)

水際。波打ち際。

身籠る(みごもる)

妊娠する。

道すがら

道を行きながら。途中。

身につまされる

他人の不幸などが、自分の境遇・立場と思い合わさって切実に感じられる。

耳打つ

耳元でささやく。

見目佳し(みめよし)

美人。

冥利(みょうり)に尽きる

この上ない恩恵を受けてありがたく思う。

目もあや

まぶしいほど美しいさま。

むべなるかな

なるほど。もっともなことだ。

もちづき

満月。

勿怪(もっけ)の幸い

思いがけない幸せや意外な幸運。

もったいない

有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。恐れ多い。

もてなす

ごちそうする。歓待する。

やぶさかでない

ためらいがないさま、むしろ進んで行おうとするさま。

やむなく

仕方なく。

(や)らずの雨

帰ろうとする人を引きとめるかのように降ってくる雨のこと。

行き方(ゆきがた)

行方。

行く行くは

将来的には。最終的には。

行き合い

季節の変わり目。

雪の果て

雪が溶けて消えること。

ゆるがせにしない

物事をおろそかにしない。妥協しない。

宵の口(よいのくち)

日が暮れて間もないころ。

よしなに

よい具合になるように。よろしく。

夜もすがら

夜通し。一晩中。

よんどころない

やむをえない。そうするより仕方ない。

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ちょっと美しい日本語

昔の人たちが残してくれた、美しい日本語の数々。



大和言葉について

「和語」ともよばれる「大和言葉」は、漢語や外来語ではない、私たちのご先祖が作り出した生粋の日本の言葉です。飛鳥時代頃まで大和国や飛鳥地方を中心に話されていたとされ、日本に大陸文化が伝来する以前に、日本列島で話されていた言語そのものを指します。
やわらかくて温もりがあり、それでいて深い意味が込められた知的な表現にあふれている、とても素敵な言葉です。
ただし、大和言葉は古くは「和歌」の意味で用いられ、また宮中での「女房言葉」の意味で用いられることもあったようです。
今も使われている言葉もたくさんありますが、中にはめったに使われないけれど素敵な言葉がありますよ。

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