朱熹
勿謂今日不学而有来日
勿謂今年不学而有来年
日月逝矣歳不我延
嗚呼老矣是誰之愆
謂(い)う勿(な)かれ 今日(こんにち)学ばずして来日(らいじつ)有りと
謂う勿かれ 今年(こんねん)学ばずして来年(らいねん)有りと
日月(じつげつ)逝(ゆ)きぬ 歳(とし)我(われ)と延びず
嗚呼(ああ) 老いたり 是(こ)れ誰(た)れの愆(あやま)ちぞや
【訳】
言ってはならない、今日学ばなくても明日があると。言ってはならない、今年学ばなくても来年があると。月日は過ぎ去っていき、歳は自分と一緒に延びてはくれない。「ああ、我は老いたり」と嘆くのは、いったい誰の過ちであろうか。
【解説】
人に学問を勧めることを歌ったもので、あたかも老齢に達した人の嘆きの詩のようですが、朱熹が18歳のときの作とされます。このようにはなりたくないと、戒めを込め、自らを鼓舞したのでしょうか。
絶句。「年・延・愆」で韻を踏んでいます。〈勿謂〉は言ってはならない。〈不学〉は学ぼうとしない。〈来日〉は明日、後日。〈日月〉は歳月。〈歳不我延〉は私を待たずに過ぎ去っていく。〈嗚呼〉は嘆きの声。〈愆〉は、時を誤る、時期を間違える。
【PR】
→目次へ
がんばれ高校生!
がんばる高校生のための文系の資料・問題集。 |
【PR】
【PR】