現代文の重要語句
■ アイデンティティ (英)identity
自分は確かに自分であるという確信をもつこと。自己同一性。主体性。
■ 隘路(あいろ)
狭くて険しい道。物事をすすめていく上でのさしさわり、さまたげ。ネック。
■ アイロニー (英)irony
皮肉・風刺。または反語・逆説。
■ アカデミック (英)academic
学問的。学術的。非実用的というニュアンスをこめて用いることもある。
■ 軋轢(あつれき)
仲が悪くなること。不和。反目。〔用例〕嫁姑の軋轢。
■ アナクロニズム (英)anachronism
時代錯誤。時代に逆行していること。「アナクロ」と略して使われることもある。
■ アナロジー (英)analogy
類推。類似。相似。
■ アニミズム (英)animism
あらゆる事物に人間と同様に霊魂が存在すると考える原始信仰。
■ あまつさえ
〔副詞〕そのうえ。おまけに。
■ 亜流(ありゅう)
一流の人をまね、独創的でなく劣っていること、またはそういう人。「エピゴーネン」「模倣者」と同義。
■ アンソロジー (英)anthology
詞華集。
■ アンチテーゼ (独)Antithese
ある主張に対立する主張。対立命題。
■ アンニュイ (仏)ennui
倦怠感。退屈。希望や意欲を失った、ものうい精神状態。
■ 遺憾(いかん)
残念。心残り。気の毒。
■ 畏敬(いけい)
心からおそれ敬うこと。「畏」は「おそれる」の意味。
■ 意匠(いしょう)
工夫。趣向。デザイン。〔用例〕意匠を凝らす。
■ 位相(いそう)
場所、環境の違いにより言葉の違いが現れる現象。
■ 居丈高(いたけだか)
相手を抑えつけるような態度。 〔用例〕居丈高な物言い。
■ 一義的
一つしかない。最も重要であるさま。〔用例〕一義的な結論。/道徳教育の一義的な目的。
■ 一日の長
経験や技術などが他より少し優れていること。〔用例〕手際の良さでは彼に一日の長がある。
■ 一家言(いっかげん)
その人独自の意見。ひとかどの見識をそなえた意見。〔用例〕伝統芸能に関しては一家言を持っている。
■ 一蹴(いっしゅう)
簡単に相手を負かしてしまうこと。要求や申し入れを全く受け容れずはねつけること。
■ イデオロギー (独)Ideologie
観念形態。ある思想をよりどころにする考え方。政治上の基本的な考え。
■ イニシアティブ (英)initiative
発案。主導権。
■ いまわの際(きわ)
最期の時。臨終の時。
■ 苟(いやしく)も
〔副詞〕かりにも。〔用例〕苟も人を傷つけるようなことはするな。
■ 遺漏(いろう)
注意不足から起きる手落ち。手抜かり。
■ 言わずもがな
言わないほうがよい。言わないでおいてほしい。言うまでもないこと。もちろん。〔用例〕言わずもがなの一言/子供は言わずもがな、大人までも
■ 因果(いんが)
原因と結果。〔用例〕因果関係
■ 慇懃(いんぎん)
ていねい。ねんごろ。〔用例〕慇懃に挨拶する。
■ 迂遠(うえん)
回りくどくて、すぐには目標に達しかねるようす。世の中の動きに疎いさま。
■ 泡沫(うたかた)
水に浮かぶ泡。はかなく消えやすいもののたとえ。〔用例〕泡沫の恋。
■ 歌枕(うたまくら)
和歌によく詠まれた名所。
■ 現(うつつ)をぬかす
夢中になって平常心を失ってしまうこと。
■ 烏有(うゆう)
何も無いこと。〔用例〕烏有に帰する。
■ 蘊蓄(うんちく)
研究して身につけた知識。 〔用例〕蘊蓄を傾ける/中国の古典に薀蓄が深い。
■ 云々(うんぬん)
つぎの文句を省くときに使う語。あることについて口出しすること。〔用例〕この件は法的に問題がある云々の指摘があった/軽々に云々すべき事柄ではない。
■ 営為(えいい)
いとなみ。行い。〔用例〕月々の営為。
■ エコロジー (英)ecology
生態学。生態環境。
■ エスニシティ (英)ethnicity
文化・言語などの属性の違いに従って分類された人口集団に対する、メンバーのもつ主観的帰属意識、運命共同意識。
■ エスプリ (仏)esprit
精神。機知(とっさに働く鋭い知恵)。〔用例〕エスプリに富んだ作品。
■ 似非(えせ)
似てはいるが実は違うこと。「似て非なる」と訓読する。
■ エピローグ (英)epilogue
小説・詩歌・演劇・音楽などの終末にあって、その作品の締めくくりを表す内容をもつ部分。⇔プロローグ
■ 得(え)も言われぬ
言葉で言い表すことのできない(ほど良い)。〔用例〕得も言われぬ美しさ。
■ 演繹(えんえき)
一般的な命題から特殊な命題を、経験ではなく論理によって導き出すこと。⇔帰納
■ 婉曲(えんきょく)
遠回しにおだやかに言うこと。⇔露骨
■ 厭世(えんせい)
この世は生きていく価値がないと考えること。生きていくのが辛いと思うこと。
■ エンタテイメント (英)entertainment
演芸。娯楽。
■ 援用(えんよう)
自分の主張などを証拠立てるために、他の文献・事柄などを引用すること。
■ 横溢(おういつ)
みちあふれること。〔用例〕生気横溢/横溢する若い力。
■ 嗚咽(おえつ)
むせび泣くこと。
■ オーソリティー (英)authority
権威・権力のある人。
■ オプチミスト (英)optimist
楽天家。⇔ペシミスト
■ 面映い(おもはゆい)
顔を合わせるのが照れくさい。恥ずかしい。
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■ 外延(がいえん)
その概念がとらえる事物の全範囲。⇔内包
■ 諧謔(かいぎゃく)
気のきいた面白い冗談。ユーモア。
■ 邂逅(かいこう)
思いがけず会うこと。めぐりあい。〔用例〕恩師と邂逅する。
■ 改悛(かいしゅん)
過ちを悔い改め、心を入れ替えること。「悔悛」も同義。
■ 蓋然性(がいぜんせい)
あることが実際に起きるかどうかの確実さの度合い。〔用例〕蓋然性の乏しい予測。
■ 乖離(かいり)
たがいにそむき離れること。「離反」と同義。
■ カオス (ギリシア)khaos
秩序の認められない世界。混沌。⇔コスモス(秩序)
■ 可及的(かきゅうてき)
〔副詞〕なるべく。できるだけ。〔用例〕可及的速やかに行う。
■ 確信犯(かくしんはん)
それが正しいと確信して罪を犯すこと。
■ 愕然(がくぜん)
ひどく驚くさま。「仰天(ぎょうてん)」と同義。
■ 瑕疵(かし)
きず。欠点。法律上、なんらかの欠点や欠陥のあること。
■ 仮託(かたく)
かこつけること。〔用例〕病気に仮託して面会を断った。
■ 刮目(かつもく)
注意してよく見ること。〔用例〕刮目に値する。
■ カテゴリー (独)Kategorie
分類。部門。種類。範疇。
■ カリスマ (ギリシア)charisma
教祖的な能力・資質によって人の感情を自在に操ることができる統率力。
■ カルト (英)cult
崇拝。礼拝。過激で狂信的な崇拝。
■ 勘案(かんあん)
考えあわせること。考え工夫すること。〔用例〕諸般の事情を勘案する。
■ 看過(かんか)
見逃すこと。見すごすこと。〔用例〕ミスを看過する。
■ 汗顔(かんがん)の至り
きわめて恥ずかしいこと。
■ 管見(かんけん)
自分の見解を謙遜していう語。管の穴から見るような狭い考え、というのがもとの意味。
■ 陥穽(かんせい)
落とし穴。人を陥れる計略。〔用例〕仕掛けられた陥穽に陥る。
■ 官能的(かんのうてき)
感覚器官を強く刺激するさま。性的感覚をそそるさま。
■ 看破(かんぱ)
見破ること。〔用例〕陰謀を看破する。
■ 頑迷(がんめい)
がんこで道理のわからないこと。〔用例〕頑迷な祖父。
■ 生一本(きいっぽん)
純粋でまじりけがないこと。〔用例〕生一本な性格。
■ 奇矯(ききょう)
風変わりで人目をひくこと。〔用例〕奇矯な行動。
■ 規矩(きく)
手本。規則。規準。
■ 危惧(きぐ)
心配し恐れること。「惧」は「おそれる」の意味。
■ 帰趨(きすう)
物事が最終的にいきつくところ。〔用例〕勝敗の帰趨を見届ける。
■ 鬼籍(きせき)に入る
死亡する。「鬼籍」は死者の名や死亡年月日などをしるす帳面のこと。
■ 危殆(きたい)
危険。あぶないこと。〔用例〕危殆に瀕する。
■ 忌憚(きたん)
遠慮。〔用例〕忌憚のないご意見をお聞かせください。
■ 生粋(きっすい)
まじりけのないこと。純粋なこと。〔用例〕生粋の江戸っ子。
■ 機微(きび)
「ニュアンス」の語に近く、「微妙な趣きや味わい」という意味。「人情の機微」という慣用句がある。
■ 詭弁(きべん)
ごまかしの議論。こじつけの議論。〔用例〕詭弁を弄する。
■ 欺瞞(ぎまん)
人の目をあざむきだますこと。〔用例〕欺瞞に満ちた演説。国民を欺瞞する。
■ 逆説(ぎゃくせつ)
真理に反するようで、実は一面の真理を表す表現。〔用例〕逆説的に言えば・・・。
■ 華奢(きゃしゃ)
上品で弱々しいさま。〔用例〕華奢な体つき。
■ キャパシティー (英)capacity
容積。受容能力。
■ 胸襟(きょうきん)を開く
心中を打ち明けて話をする。
■ 僥倖(ぎょうこう)
思いがけない幸運。
■ 教唆(きょうさ)
そそのかすこと。人に暗示を与えて、悪事・犯罪を犯すように仕向けること。
■ 矜持(きょうじ)
自分の力を信じてもつ誇り。プライド。「きんじ」とも読む。
■ 凝然(ぎょうぜん)
じっとして動かないさま。
■ 挙措(きょそ)
立ち居ふるまい。日常の動作。〔用例〕挙措を失う(=取り乱す)。
■ 禁忌(きんき)
タブー。してはならないこととして禁じること。
■ 僅差(きんさ)
ほんのわずかな差。
■ 琴線(きんせん)
「心の奥にかくれている感情」のこと。「琴線に触れる」という使い方が多い。
■ 寓居(ぐうきょ)
仮住まい。
■ 口さがない
ものの言い方がよくない。口ぎたない。無責任にうわさをまきちらす。〔用例〕口さがない世間の人々。
■ 屈託(くったく)
気にかけてくよくよすること。〔用例〕何の屈託もない明るい人。
■ 形骸(けいがい)
(精神を別にした)からだ。骨組み。外形。〔用例〕爆破されて形骸もとどめない。
■ 契機(けいき)
なにかのきっかけや動機。〔用例〕事故を契機に体制を立て直す。
■ 慧眼(けいがん)
物事の真実を見抜くするどい眼力・見識。反対語は「凡眼」。
■ 敬虔(けいけん)
敬いつつしむようす。特に神仏につつしんで仕えるさま。〔用例〕敬虔なクリスチャン。
■ 迎合(げいごう)
自分の考えを曲げても、世の風潮や他人に調子を合わせること。
■ 啓示(けいじ)
神が人知では理解できないことを教え示すこと。よくわかるようにあらわし示すこと。
■ 形而下(けいじか)
形があるもの。見たりさわったりできる、自然に存在するもの。⇔形而上
■ 形而上(けいじじょう)
形のないもの。見たりさわったりできない、抽象的・観念的なもの。⇔形而下
■ 閨閥(けいばつ)
妻の実家やその親類を中心にまとまった勢力。
■ 啓蒙(けいもう)
無知の人に正しい知識を与えること。「蒙(もう)を啓(ひら)く」と訓読する。
■ 稀有(けう)
めったにない、珍しいこと。「希有」も同義。
■ 蓋(けだ)し
〔副詞〕思うに。たいてい。確かに。ひょっとすると。〔用例〕蓋しその通りだろう。
■ 結構(けっこう)
構造。組み立て。〔用例〕寺院の結構。
■ 懸念(けねん)
気がかり。心配。不安。〔用例〕先行きを懸念する。
■ 言下(げんか)
相手の話が終わったすぐあと。〔用例〕言下に断る。
■ 乾坤(けんこん)
天地。「乾坤一擲(けんこんいってき)」の四字熟語がある。
■ 言及(げんきゅう)
話がそこに及ぶこと。言い及ぶ。〔用例〕内部事情にまで言及する。
■ 顕著(けんちょ)
はっきりと目立っているさま。〔用例〕顕著な業績回復。
■ 好事(こうず/こうじ)
「こうず」と読むと「物好き。風流を好むこと」の意味。「こうじ」と読むと「よいこと。めでたいこと」の意味。
■ 膠着(こうちゃく)
膠(にかわ)ではりつけたように離れないこと。ある状態が固定して動きがなくなること。
■ 拘泥(こうでい)
こだわること。「執着」と同義。〔用例〕勝ち負けに拘泥する。
■ 更迭(こうてつ)
その役目にある人を別の人にかえること。
■ 高邁(こうまい)
気高く、優れていること。 〔用例〕高邁な理想。
■ 毫(ごう)も
〔副詞〕少しも。ちっとも。〔用例〕毫も驚いたようすがない。
■ 功利的
利益を優先して考えること。
■ 虚仮(こけ)おどし
見え透いたおどし。外見だけのもの。
■ 沽券(こけん)
品位。体面。〔用例〕沽券にかかわる。
■ 悟性(ごせい)
物事を判断・理解する思考力。知性。⇔感性、理性
■ 克己(こっき)
自分自身の欲望や邪念に打ち勝つこと。〔用例〕克己して勉学に励む。克己心。
■ 糊塗(こと)
その場限りでごまかす。〔用例〕失態を糊塗する。
■ 誤謬(ごびゅう)
あやまり。まちがい。「誤」も「謬」も「あやまり」の意味。
■ 鼓舞(こぶ)
励まし、勢いづけること。
■ コモン・センス (英)common sense
常識。良識。共通感覚。
■ コンセンサス (英)consensus
合意。賛同。
■ 渾然(こんぜん)
別々のものがとけあって一つになるようす。〔用例〕渾然一体。
■ コンテキスト (英)context
文脈。文章の前後関係。
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