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長岡鉄男さんの言葉

  • オーディオは音楽鑑賞の道具ではない。独立した趣味だ。
  • 手段が目的化することを「趣味」と言う。
  • 音楽とは音を楽しむことであるという主張がある。オーディオマニアの中には音楽を聴かないで音を聴いてる人が沢山いる。自然界の音。雷鳴、風、虫の声。機械の音。SL、飛行機、騒音等。多種多様の音を、どこまで忠実に再生できるかがポイント。生の音と区別がつかなくなるのが目標である。
  • 趣味のオーディオはまず、道具を選ぶ。ベストセラーになっているミニコンポなんかは対象外。名器、珍器、怪器、ひとくせもふたくせもあって、使いこなしが難しくて、なかなかうまく鳴ってくれない。悪戦苦闘し、徹底的に使いこなし、凄い音を出してみせる。これが趣味のオーディオである。
  • オーディオとは、ひとりひとりが、己れのセンスを追及していくことであり、一万人のオーディオマニアがいれば、一万組のちがったコンポーネントができて当然なのである。
  • オーディオマニアも音楽を聴く。しかし、音楽そのものを聴いているのではなく、音楽を通して、コンポの凄さを確認しようとしているのである。この場合、音楽は目的ではなく、コンポに磨きをかけ、箔を付けるための手段だと考えられる。
  • 本当の音楽ファンは生演奏しか聴かない。生と再生の間には決定的な違いがある。リアルタイムとプレイバックの違いといっても良い。たとえば大相撲中継は、テレビの中継であっても興奮する。しかし、夜の大相撲ダイジェストに興奮する人はいない。結果が出てしまったあとのプレイバックだからだ。
  • 「これは世界の銘器だ」と暗示をかけられて聴くと、実は故障していた装置でも素晴らしい音に聞こえたりする。実音に幻聴がミックスされたと考えてもいいだろう。
  • 未来の地球を支配するのはロボットかサイボーグか、クローン人間か、ミュータントかネズミか、ウィルスか、いろいろ空想されているが、一番可能性の高いのは情報だろう。情報が主人公で、手下としてコンピュータとロボットがいる。正に最強。人間は彼らの言いなりになるしかない。
  • リファレンススピーカーとは何か。特に定義はないが、ごく単純に考えると、プレーヤーやアンプをテストする時に使うスピーカーである。実は欠点の多いスピーカーでもテスト用には使えるのである。欠点が拡大されるか抑制されるかで相手の性格を判断できるのである。
  • 振動版は剛体であることが理想だが、理論的には考えることはできても現実的には絶対に存在しないものである。現実の世界で剛体に近い振動版を作ろうとすると必ず重くなる。一方、振動版の理想は質量ゼロである。この矛盾も解決不可能だ。
  • 原音再生、原音場再生はオーディオの目標のうちの一部にすぎない。オーディオには、ほかにも多くの目標や効用があるのだ。もっと頭を柔らかくして、多面的に考えなければいけない。大体、オーディオすなわち"再生"と考え、"再生"装置などというおかしな日本語を作ってしまったのがいけない。
  • メーカー製のスピーカーがたくさんあるのに、なんで自作スピーカーなのか。制約が多くなりすぎるからだ。外形、内部構造、経済寸法、製造工程、音質、価格等々、多くの点で標準を逸脱したものは会社が作らせてくれないからだ。
  • 欠点だらけのものを取り上げて徹底的に叩くということは、商業誌では不可能である。広告を出していない小メーカーの製品なら、やろうと思えばやれるが、僕らとしては積極的に応援したいと思っているので、わざわざ叩くというようなことはやりたくない。取り上げる以上はどこかに長所のある製品に限る。
  • 昔のステレオはぜいたく品であり、一部のマニア、エリートのもの、貴族趣味であった。今のステレオは大衆化の極致に達し、音楽はレジャーというより、空気のような存在になってきている。内容も変われば、録音も変わる。
  • 名演名曲に名録音なし、理由もはっきりしている。名曲を録音で選ぶ人が少ない、好きなアーティストのものならなんでもお構いなしというのも多い。名曲名演に録音を云々するなど言語道断、不敬の極みという一般的風潮もあるようだ。人気のないものにこそ名録音がある。

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オーディオの歴史

1948年 アメリアCBSがLPレコードを発売
1955年 ソニーが民生用ステレオテープレコーダーを発売
1958年 ステレオレコード発売
1967年 フィリップスがカセットテープ規格を提案
1960年代 第1次オーディオブーム
1969年 NHKがFM放送開始。エアチェックがブームに
1970年代前半 4チャンネルステレオが登場
1979年 ソニー、フィリップスがCD規格を提案
1979年 ソニーがウォークマンを発売
1982年 CDおよびCDプレーヤー発売。第2次オーディオブームに
2001年 AppleがiPodを発売

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