医師であり作家の鎌田寛さんが書かれた『遊行を生きる』という本によれば、古代インドの聖人が言ったという、人生の4つの区切りがあるそうです。
まず始めに来るのが「学生期(がくしょうき)」。これは誕生した命が、学び成長する時期。不完全で複雑で難しい時期ではあるものの、有り余るパワーが外に向かい、社会に出て生きるための大切な人生の土台をつくる時期だといいます。
次に来るのは「家住期(かじゅうき)」。これは学生期に築いた土台をステップにして、大人として成熟していく過程です。この時期に伴侶を得て家族をつくり、家をつくる。人によっては会社や組織をつくったり。
次が「林住期(りんじゅうき)」。老年を迎えていく時期で、職業や世間の付き合いなどから自由になって、じっくりと己の人生を振り返ってみる時期。また、人間とは何か、生きるとは何か、さまざまな「人生の問題」を解決しようとする。
そして最後の4つ目が「遊行期(ゆぎょうき)」。死の準備の時期であり、人生の締めくくりの時期。また、それまでの成長する過程で身につけた知識と記憶を少しづつ世間に返してゆく時期でもあります。
でも、鎌田さんの「遊行期」のとらえ方は少し違っていて、この時期こそが、自分に正直に、肩の力を抜いて、しがらみから離れて生きていくことができる大切な時期だというんです。だから、この時期こそ好きに生きていいということ。
いや本当に本当に、不肖私も皆さまもやがては「遊行期」を迎えるわけですが、この最後の時期に向かう間をいかに有意義で楽しく過ごすべきか。楽しみは尽きないのであります。でも、そのためにはくれぐれも心身ともに健康でいなくてはなりませんね。お互いにがんばって生きてまいりましょう。
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