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美しい大和言葉

あ行か行さ行/た行/な・は行ま行~

た行

(たえ)なる

言葉では言い表せないほどすばらしいさま。何とも言えないほど美しいさま。

たおやか

しなやか。姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま。

たけなわ

ある行為・催事・季節などがもっともさかんに行われている時。真っ最中。また、それらしくなっている状態。やや盛りを過ぎて、衰えかけているさまにもいう。

たそがれ

薄暗くなった夕方。語源は「誰(た)そ彼(かれ」で、万葉時代から存在した古い言葉。なお、おなじ『万葉集』には、夕方ではなく明け方の暗い時を示す「彼(か)は誰(たれ)時」という語も載っているが、こちらは現代では使われなくなった。

たたずむ

じっと立っている。しばらく立ち止まっている。「たたずまい」は、立っているようす。転じて、物の姿やありさま。

たなごころ

手のひら。もとは「手の心」で、手の中心、大事なところの意。「たなごころにする」は、手中におさめることを意味する。

たなびく

雲や霧また煙が横に長くただよう。長く集め連ねる。「たな」は接頭語、あるいは「なびく」に接頭語の「た」が付いたともいわれる。

たまさか

たまたま。思いがけないさま。まれに。「たま」は、滅多にないこと、稀なことの意で、「さか」は、「おろそか」や「おごそか」の「そか」と同系で、状態を表す接尾語ではないかとされる。

玉響(たまゆら)

少しの間。ほんのしばらく。珠と珠とが触れ合って、一瞬かすかな音を立てるような短い間。

手向ける

神仏や死者の霊に供物をささげる。旅立つ人や別れていく人にはなむけをする。もともとは手を向けること。

矯めつ眇めつ(ためつすがめつ)

あちこちの向きから、よくながめるようす。「矯めつ」は、狙いをつける、じっと見る意、「眇めつ」は、片目を細めて見る意。

たゆたう

物がゆらゆら揺れる。定めなくゆっくり動く。決心できずに迷う。

弛む(たゆむ)

心がゆるむ。油断する。ゆるくなる。

千歳(ちとせ)

長い年月のこと。

千尋(ちひろ)

非常に長いこと。きわめて深いこと。両手を広げた身の丈ほどの長さが「一尋」で、「千尋」はその1000倍。

(ちまた)

にぎやかな場所。世間。庶民の世界。語源は「ち(道)」と「また(股)」で、もとは道がいくつにも分かれているところの意。

頂戴(ちょうだい)する

他人、ことに目上の人からいただくこと。「もらう」のへりくだった言い方。本来は、頭の上に押しいただく意。

月籠り(つきごもり)

月末。月が姿を見せない ことを現しており、 太陰暦(太陰太陽暦も)の場合、月末の日は新月の前日であり、多く の場合月は見えない。 このことから、月末は月が見えな い「つきごもり」の日となった。「つごもり」ともいう。

月なみ

ありふれている。もとは「毎月」「月ごと」「毎月決まって行うこと」などを意味する語。

月読(つくよみ)

日本神話に登場する月の神様。月を神様に見立てた語。

繕う(つくろう)

直す。手入れをする。

つつがなく

無事であること。とくに問題がないこと。漢字で書くと「恙無く」で、「恙」は、病気を意味する語。

つつましい

ひかえめ。遠慮深い態度である。自分の気持ちや行動が外にもれないようにする意の「慎む」の形容詞形。似た言葉の「つましい」は、物を無駄にせず倹約する意。

つづら折り

幾重にも折れ曲がって続く山道。漢字で書くと「九十九折り/葛折り」。ツヅラフジのつるのように幾重にも曲がりくねっていることから。

常日頃(つねひごろ)

ふだんの毎日毎日。

つぶさに

詳しく。細かに。漢字で書くと「具に/備に」。

つまびらか

詳しいこと。物事の細かいところまではっきりしていること。

つまるところ

結局。すなわち。要するに。つまり。行き着く、これ以上進めなくなる意の動詞「詰まる」から派生した表現。

艶やか(つややか)

華やかで美しいさま。「あでやか」と訓むと、なまめかしいさまの意味が加わる。

つれない

よそよそしい。素知らぬ顔でいる。冷淡だ。

てんてこまい

あわて騒ぐこと。忙しくて落ち着かないこと。祭のお囃子が「てんてこ」と鳴るのに合わせて、忙しく舞う様子が語源とされる。

てんやわんや

たくさんの人が勝手にふるまって混乱している状況をいう言葉。各自が勝手にの意の「てんでん」と、無茶苦茶の意の「わや」または「わやく」が結合してできたもの。

遠回し

直接的な表現を避けて、それとなく言うこと。本来は、回り道をさせる意。

ときめく

喜びや期待などで胸がどきどきする。心が躍る。「今をときめく」は、時流に乗ってもてはやされいること。

とこしえ

ながく変わらないこと。いつまでも続くこと。漢字では「永久」「常しえ」「長しえ」などと書くが、語源は、岩の上にあって不変の意味の「床石上(とこしえ)」。

年ごろ

長い時。長い年月。

とどのつまり

結局。ボラの成魚名「トド」に由来する俗説もあるが、「とど」は「止め」の意味。多くは、思わしくない結果に終わった場合に用いられる語。

轟く(とどろく)

鳴り響く。擬声語とみられる「とどろ」に接尾語の「く」が付いて動詞化したもの。

とりなす

対立する二者の間に立って、事態が好転するようにうまくとりはからう。また、その場の気まずい雰囲気をうまくまとめる。仲立ちをする。ただし、あくまでその場をおさめるだけで、必ずしも抜本的な対策というわけではない。

とりもつ

双方の間に立って、うまく行くように世話する。仲立ちをする。座がなごむように、もてなす。

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な・は行

ないがしろ

あっても、ないかのように軽く扱う。「無きが代(しろ)」が転じた語。「代」は、代わりとなるもので、「代用の必要すら無いに等しい」という意味。

なおざり

おろそかにすること。放っておくこと。似た言葉に「おざなり」があるが、こちらは、その場限りの間に合わせ、いい加減の意。

なかんずく

その中でも特に。とりわけ。漢語で「とりわけ」を意味する「就中」を訓読した言葉。

(なぎさ)

波打ち際。語源は、波打ち際を表す「波際(なみぎわ)」「波前(なみさき)」とされる。

和やか(なごやか)

和らいでいて打ち解けたようす。動詞は「和む」。

名残(なごり)

余韻。「名残」と書くのは当て字で、本来は「波残り」、すなわち波が打ち寄せたあとに残る海水や海藻。

名にし負う

名高い。有名な。「名に負う」と同じ。「し」は、強意の副助詞。

なまじ

中途半端なようす。そのためにかえって悪くなるようす。

なみいる

並んでいる。並んですわっている。居並ぶ。「なみ」は、並ぶ意の古語「なむ」から。

なみなみならぬ

ふつう以上の。並大抵ではない。

生業(なりわい)

生活を営むための仕事。もとの意味は、作物が実るようにあれこれ努力すること。

馴れ初め(なれそめ)

親しみを持つようになる。親しみを持ち始める。

にぎにぎしく

その場にたくさんの人々がいて、にぎやかな雰囲気のこと。

憎からず思う

好感が持てる。かわいらいしく思う。親しみがわく。「好き」の婉曲的表現。

ぬかりなく

油断をしないで。失敗がないように。物事に対して油断をし、その結果失敗することを「抜かる」という。

ねぎらう

苦労や骨折りに感謝し、いたわる。(現代では、同等または下の人に対して用いる)

懇ろ(ねんごろ)

親切でていねいなさま。親密なこと。もとは「ねもころ」と言っていたのが「ねむころ」と変わり、さらに「ねんごろ」に変化した。「ねもころ」は、根のように密に絡み合う意。

のたうつ

苦しみもがく。苦痛で転げまわる。

のっけ

初め、最初、の意の俗語的表現。正式な文章や、目上の人との会話に使うのはよくない。

はかない

同じ状態が長く続かない。頼りにならない。もろくてか細い。漢字で書くと「儚い」。頼りなく消えてしまいそうな美しさを表現として使用されることが多い。

はからずも

思いがけず。意外にも。良いことにも悪いことにも使える言葉だが、良いことに対して使われることが多い。

はぐくむ

大切に育てる。親鳥がひなを抱いて育てる。語源は、「羽(は)で含(くく)む」、つまり、大事に羽で包んで育てること。

花明かり

桜の花が満開で、夜でもあたりがほの明るく感じられること。

花笑み

花が咲くこと、また、花が咲いたような華やかな笑顔。

花曇り

春の桜が咲くころに、空がうすぼんやりと曇っていること。

花衣(はなごろも)

花柄の美しい着物、または、花見に出かける時の女性の衣装。

花冷え(はなびえ)

桜の花が咲くころ、少し暖かかったのに、急にまた寒くなること。冬の寒さとは異なり、桜の連想から、これから気持ちのよい季節になっていくという、明るい気分が漂う言葉。

花を持たせる

人に名誉を譲る。その人を立てて功を譲る。

はばかる

遠慮する。恐れつつしむ。

はばむ

邪魔をする。妨げる。

はびこる

伸びて広がる。よくないものが勢いをふるう。漢字で書くと「蔓延る」で、木や草のつるが延びて広がる意。

春うらら

春の空が晴れて明るく、日が穏やかに照っているようす。

春告げ鳥

ウグイスのこと。

春隣(はるとなり)

冬が終わりに近づき、春の気配が漂う感じ。

膝送り(ひざおくり)

(空席を作るために)すわったままひざを移動させて順々に体の位置を移すこと。

膝栗毛(ひざくりげ)

歩いて旅をすること。自分の膝を栗毛(馬)代わりにすることから。

ひしめく

大勢の人が、押し合って騒ぐ。ぎしぎし鳴る。

ひたむき

一つのことに集中して、一生懸命であること。「ひた」は、あることに熱中するさま。「むき」は、方向を表す「向き」。

人いきれ

人がたくさん集まって、体から発する熱や湿気が立ちこめること。

ひとえに

全く。ただただ。ひたすら。もとは「一重に」「唯一」といった意味。

一方(ひとかた)ならぬ

普通の程度ではない。並大抵ではない。普通の程度を表す「ひとかた」の否定形。

一入(ひとしお)

ひときわ。いっそう。「入(しお)」は、回数を表す接尾語で、染め物を染め汁に浸す回数のこと。

為人(ひととなり)

その人が生まれ持った性質や気性。人柄。「為」の意味は役に立つということであり、良くない意味ではあまり用いない。

ひねもす

一日中。終日。もとは「日」に接尾語の「ね」が付いた「ひね」に助詞の「も」が付き、さらに接尾語の「すがら」が付いた「ひねもすがら」だったのが、「ひねもす」に変化したとされる。「すがら」は、過ぎる意。

日和(ひより)

天候。空模様。よい天気。語源は「日寄り」。柔らかい日差しと、気持ちのよい気温が感じられる言葉。

ふつつか

行き届かない。不届き。漢字で書くと「不束」だが、これは当て字で、もとは、太くて丈夫なさまを意味する「太束(ふとつか)」。非難の意味を含む言葉ではなかったが、平安時代に入り、優美繊細の美意識が尊重されたため、太いものを指す「ふつつか」は、野暮ったい意味を含むようになった。

(ふ)に落ちない

納得できない。「腑」は、腸(はらわた)の意で、食べたものが腸におさまらないの意から。

紅差し指(べにさしゆび)

口紅をつけるのに用いた薬指。

へりくだる

相手を敬って自分を低める。

ほくそえむ

物事がうまくいったとひそかに笑う。「ほくそ」は、「北叟(ほくそう)」に由来する。北叟は、古代中国の北方の砦に住むとされた老人のことで、北叟は、喜ぶときも憂うときも少し笑ったという故事から、「ほくそう笑む」が転じて「ほくそ笑む」になった。

ほだされる

情に引きつけられて、心や行動の自由が縛られる。束縛される。漢字で書くと「絆される」、つまり「絆(きずな)」。

骨折り

苦心して人の世話をする。「骨を折る」は、苦心、苦労をする意の慣用句。

仄見える(ほのみえる)

かすかに見える。ほのかに見える。「仄か(ほのか)」は、はっきりとは分からないくらい、わずかに現れるさま。

微笑み/頬笑み(ほほえみ)

頬を緩めて笑みの表情を浮かべること。面白くて声を出して笑うのとは違い、たとえば誰かと目が合ったときにする好意的な表情。

ほめちぎる

これ以上はほめようがないというまでに、ほめる。絶賛する。「ちぎる」は、程度が甚だしい意の接尾語。

ほんのしるし

ほんのわずか。形だけ。わずかに「しるし」となるほど、の意。

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ま行~

まさしく

確かに。間違いなく。漢字で書くと「正しく」。

またぞろ

またしても。またもや。副詞の「また」に「候(そうろ)う」が付いた「また候う」が変化した語。

待つ宵(まつよい)

恋人を待つ夕方。

ままならぬ

思うようにならない。 自由にできない。「まま」は漢字で「儘」と書き、成り行きに従う、思い通りになる意の「随(まにま)に」が転じた語。

客人(まろうど)

訪ねてきた人。客。(「まらひと」が転じた言葉。稀に来る人の意味)

見限る

見込みがないものとしてあきらめる。

(みぎわ)

水際。波打ち際。

みくびる

たいしたことはないと軽く考える。侮る。漢字で書くと「見縊る」で、「縊る」は、首を絞めて殺す、罪人を縛り首にする意。ここから、見た瞬間に相手を見下して捨て去るという意味に転じた。

身籠る(みごもる)

妊娠する。

身じろぐ

体をちょっと動かす。身動きをする。

水臭い

親しい間柄なのに隔てをおく。よそよそしくて他人行儀だ。本来は、水分が多くて味がしないことや、塩分が足りなくて味がない意。

みだりに

むやみやたらに。無分別に。漢字で書くと「妄りに/濫りに」。

道すがら

道を行きながら。途中。「すがら」は、「過ぐ」と状態を表す「ら」が合わさった言葉と考えられている。

身につまされる

他人の不幸などが、自分の境遇・立場と思い合わさって切実に感じられる。

耳打つ

耳元でささやく。

見目佳し(みめよし)

美人。「見目」は、顔立ち、容貌。

みやびやか

上品で美しい。風雅なさま。「雅(みやび)」の語源が「宮び」であることから、主に、宮廷の貴族の優雅さを指す。

虫が好かない

どこがどうとうまく説明できないが、気に入らない。「虫」とは腹の虫のことで、昔は腹の中の虫が気分を左右すると考えられていたらしい。

めど

だいたいの見当。目標。物事の見通し。漢字で書くと「目処/目途」。

目もあや

まぶしいほど美しいさま。

むべなるかな/うべなるかな

なるほど。もっともなことだ。「うべ」は「宜」と書き、納得し感心する意。

もくろむ

企てる。計画する。漢字で書くと「目論む」で、もとは、囲碁で対局中に目を計算すること。

もちづき

満月。陰暦十五夜の月。語源は、「満月」の「満」の訓読み「みち」から「もち」に変化した、さらに餅の「もち」は「望月」が由来などの説がある。

勿怪(もっけ)の幸い

思いがけない幸せや意外な幸運。「勿怪」は、人に祟りをするといわれる死霊や生き霊などの「物の怪」のことで、それが「意外なこと」の意味に転じた。

もったいない

有用なのにそのままにしておいたり、むだにしてしまったりするのが惜しい。恐れ多い。
本来は、「もってのほか」と同じで、あるべき形から逸脱して不都合なことを表す言葉。

もってこい

うってつけ。ぴったり合う。

もてなす

ごちそうする。歓待する。もとは「ものを使って成し遂げる」意。

もどかしい

思うようにならずじれったい。いらただしい。さからって相手を非難する意の「もどく」が形容詞化したもの。

物言い

物を言うこと。今では、異議を申し立てる、反論する意味で使われることの方が多い。大相撲の審判による「物言い」が影響したらしい。

物悲しい

なんとなく悲しい。「もの」は、「なんとなく」という気分を表す接頭語。

やにわに

いきなり。たちどころに。矢を射ている場所の意の「矢庭」が転じたとされる。

やぶさかでない

ためらいがないさま、むしろ進んで行おうとするさま。積極的に~する。

やむなく

仕方なく。しょうがなく。もとは形容詞「やむない」の連用形で、漢字では「止む無く/已む無く」と書く。

ややもすれば

とかくある状況になりやすいさまのこと。「やや」は、ほんの少し。よい状況につながるときには使わない。

(や)らずの雨

帰ろうとする人を引きとめるかのように降ってくる雨のこと。

やるせない

思いを晴らすやり場のないこと。「遣(や)る」は心を晴らす意で、「瀬(せ)」は渡河の際に休む場所。名詞「やるせ」に否定の意味の「無い」が付いた形容詞なので、「やるせぬ思い」などというのは文法的に間違い。

やんわり

やわらかなさま。おだやかなさま。対義語は「はっきりと」「しっかりと」。

行き方(ゆきがた)

行方。

行く行くは

将来的には。最終的には。謙虚さを保ちながらも、力強く目標をアピールできる言葉。

行き合い

季節の変わり目。とくに夏と秋の変わり目。

ゆゆしき

そのまま放置しておくと後で問題が大きくなりそうで見過ごすことができない事態。よくない兆候を意味するが、本来は、飛びぬけて程度が甚だしいことを表す語で、よいものにも悪いものにも使われた。

ゆるがせにしない

物事をおろそかにしない。妥協しない。「ゆるがせ」は、物事をおろそかにする意で、これを否定することで、真剣に取り組む姿勢を相手に伝える。

宵の口(よいのくち)

日が暮れて間もないころ。まだ夜が更けないころ。

ようこそ

他人の訪問に感謝やねぎらいの意を表す語。「よくこそ」が音変化したもの。

よしなに

よい具合になるように。よろしく。『古事記』の天孫降臨神話に語源があるといわれるが、定かではない。

よしんば

かりに。たとえ。あとに「とも」「でも」「ところで」など仮説の表現を伴い、肯定しがたい極端な事態を想定するさまを示す。

夜もすがら

夜通し。一晩中。漢字で書くと「終夜」。「すがら」は、その間ずっと、の意の接尾語。

よもや

まさか。万が一にも。あとに「~ではないだろう」などの否定的な推量の形を伴う。もとは「きっと」「おそらく」の意味で使われていた。

よもやま

さまざま。雑多。漢字で書くと四方八方の山の意の「四方山」で、そこから、さまざまな、種々雑多な、という意味に使われるようになった。「よもやま話」は、世間話や雑談。

よんどころない

やむをえない。そうするより仕方ない。「拠り所がない」が変化した語で、「拠り所」は、頼れるところ、すがれるところ、の意。

爛漫(らんまん)

花が美しく豊かに咲き乱れているさま。明らかに輝き出るさま。

わきまえる

正しく判断して見分ける。知っている。語源は、心得る、理解する意の古語「弁(わきま)ふ」。

わずらう

病気になる。あれこれ思い悩む。

わずらわしい

めんどうだ。

わだかまり

気にかかることがあって、心がすっきりしないこと。漢字で書くと「蟠り」で、蛇がとぐろを巻いている様子から生まれた言葉。

わたつみ

日本神話の海の神様。転じて海や海原そのものを指す場合もある。

わびしい

さびしい。みすぼらしい。

ちょっと美しい日本語

昔の人たちが残してくれた、美しい日本語の数々。

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大和言葉について

「和語」ともよばれる「大和言葉」は、漢語や外来語ではない、私たちのご先祖が作り出した生粋の日本の言葉です。飛鳥時代頃まで大和国や飛鳥地方を中心に話されていたとされ、日本に大陸文化が伝来する以前に、日本列島で話されていた言語そのものを指します。
 
やわらかくて温もりがあり、それでいて深い意味が込められた知的な表現にあふれている、とても素敵な言葉です。
 
ただし、大和言葉は古くは「和歌」の意味で用いられ、また宮中での「女房言葉」の意味で用いられることもあったようです。
 
今も使われている言葉もたくさんありますが、中にはめったに使われないけれど素敵な言葉がありますよ。

大和言葉と女の子の名前

あおい
あかね
あかり
あきこ
あきな
あさか
あつこ
あまね
えな
えり
えれな
かえで
かおり
かおる
かずこ
かのこ
くみ
くみこ
このみ
こはる
こゆき
こよみ
さおり
さかえ
さきえ
さきこ
さくら
さつき
さやか
さゆり
さよ
しげこ
しずえ
しずか
しずく
しの
しのぶ
すず
すみれ
そのか
そのこ
そら
たえ
たまき
ちあき
ちとせ
ちひろ
つかさ
つばき
つむぎ
ともえ
ともこ
ともみ
とわこ
なおこ
なおみ
なぎさ
なごみ
なつみ
なるみ
のぞみ
ののか
ひかり
ひろみ
ふさえ
ふさこ
ほなみ
ほのか
まい
まお
まな
まみ
まゆ
まり
みか
みすず
みどり
みのり
めぐみ
もえ
もとこ
ももえ
ももよ
ゆか
ゆかり
ゆきこ
ゆみ
ゆり
よしこ
よりこ

大和言葉と男の子の名前

あきお
あきら
あつし
あつや
あまね
あゆむ
いさみ
いさむ
かおる
かずき
かずさ
かずとも
かずや
かなめ
こたろう
しげあき
しげお
しげき
しげる
すばる
たかふみ
たかよし
たくみ
たけあき
たけお
たけし
ただし
ただのぶ
たもつ
ちあき
つかさ
つなき
つばさ
とおる
としや
なおあき
なぎさ
のぼる
ひとし
ひびき
ひふみ
ひろし
ひろあき
ひろみ
ふみや
ほまれ
まこと
まさる
まなぶ
まもる
みつあき
みつる
みのる
むねとし
もとあき
ゆうき
ゆずる
ゆたか
よしあき
よしみ
わたる

気候と大和言葉

茜雲(あかねぐも)
秋麗(あきうらら)
秋風(あきかぜ)
秋空(あきぞら)
秋晴れ(あきばれ)
朝霧(あさぎり)
朝霜(あさしも)
朝凪(あさなぎ)
朝日(あさひ)
雨間(あまあい)
雨足(あまあし)
雨雲(あまぐも)
雨催い(あまもよい)
雨(あめ)
嵐(あらし)
霰(あられ)
淡雪(あわゆき)
稲妻(いなずま)
稲光(いなびかり)
鰯雲(いわしぐも)
薄氷(うすらい)
鱗雲(うろこぐも)
大雨(おおあめ)
大雪(おおゆき)
陽炎(かげろう)
風花(かざばな)
霞(かすみ)
風(かぜ)
堅雪(かたゆき)
雷(かみなり/いかづち)
雷雲(かみなりぐも)
空っ風(からっかぜ)
菊日和(きくびより)
北風(きたかぜ)
狐(きつね)の嫁入り
霧(きり)
霧雨(きりさめ)
雲(くも)
雲居(くもい)
雲行き(くもゆき)
木枯らし(こがらし)
小雨(こさめ)
東風(こち)
粉雪(こなゆき)
小糠雨(こぬかあめ)
小春日和(こはるびより)
細雪(ささめゆき)
五月晴れ(さつきばれ)
五月雨(さみだれ)
寒空(さむぞら)
小夜時雨(さよしぐれ)
時雨(しぐれ)
篠突く雨(しのつくあめ)
霜柱(しもばしら)
白雲(しらくも)
白露(しらつゆ)
涼風(すずかぜ)
日照雨(そばえ)
そよ風
梅雨入り(つゆいり)
梅雨寒(つゆざむ)
露霜(つゆしも)
梅雨空(つゆぞら)
梅雨晴れ(つゆばれ)
氷柱(つらら)
通り雨(とおりあめ)
豊旗雲(とよはたぐも)
長雨(ながあめ)
名残雪(なごりゆき)
菜種梅雨(なたねづゆ)
夏空(なつぞら)
涙雨(なみだあめ)
虹(にじ)
にわか雨
野分(のわき)
南風(はえ/みなみかぜ)
走り梅雨(はしりづゆ)
斑雪(はだれゆき)
初氷(はつごおり)
初雪(はつゆき)
花曇り(はなぐもり)
花冷え(はなびえ)
春うらら
春霞(はるかすみ)
春隣(はるとなり)
春雨(はるさめ)
晴れ(はれ)
氷雨(ひさめ)
日照り(ひでり)
吹雪(ふぶき)
冬空(ふゆぞら)
冬隣(ふゆどなり)
ぼたん雪
霙(みぞれ)
向かい風
群雲(むらくも)
村雨(むらさめ)
靄(もや)
山嵐(やまあらし)
遣(や)らずの雨
夕霧(ゆうぎり)
夕立ち(ゆうだち)
夕凪(ゆうなぎ)
夕日(ゆうひ)
夕焼け(ゆうやけ)
雪消(ゆきげ)
雪間(ゆきま)
雪催い(ゆきもよい)
夜霧(よぎり)
私雨(わたくしあめ)

月の異名

1月
睦月(むつき)
2月
如月(きさらぎ)
3月
弥生(やよい)
4月
卯月(うづき)
5月
皐月(さつき)
6月
水無月(みなづき)
7月
文月(ふみづき)
8月
葉月(はづき)
9月
長月(ながつき)
10月
神無月(かんなづき)
11月
霜月(しもつき)
12月
師走(しわす)
 

万葉歌 人気トップ10

第1位
あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る
~額田王(巻1-20)

第2位
石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春に なりにけるかも
~志貴皇子(巻8-1418)

第3位
新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事
~大伴家持(巻20-4516)

第4位
春過ぎて 夏来たるらし 白妙の 衣干したり 天の香具山
~持統天皇(巻1-28)

第5位
田子の浦ゆ うち出でて見れば ま白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける
~山部赤人(巻3-318)

第6位
恋ひ恋ひて 逢へる時だに 愛しき言尽くしてよ 長くと思はば
~大伴坂上郎女(巻4-661)

第7位
東の 野に炎の立つ見えて かへり見すれば 月傾きぬ
~柿本人麻呂(巻1-48)

第8位
熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎいでな
~額田王(巻1-8)

第9位
銀も 金も玉もなにせむに 優れる宝 子に及かめやも
~山上憶良(巻5-803)

第10位
我が背子を 大和へ遣ると さ夜ふけて 暁露に 我が立ち濡れし
~大伯皇女(巻2-105)

(NHK『万葉集への招待』から)

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