言葉の由来(語源)
■ 生憎(あいにく)
期待や目的にそぐわないさまをいう「生憎」は、「ああ、憎らしい」と悔しがって言う言葉「あや憎し」から来ています。それが「あやにく」となり、さらに「あいにく」に変化したものですが、「あや」または「あい」の部分になぜ「生」の字が当てられたのかはよく分かっていません。
■ 当たり前
当然であることを意味する「当たり前」は、「当然」の当て字として「当前」と書き、それを訓読みして「当たり前」になったという説。それからもう一つ説があり、昔、何人かの漁師が漁獲物を分け合うときに、仲間に渡す分を「分け前」、自分の取り分を「取り前」、そして全体の量を均等に割ったものを「当たり前」と言った。「当たり前」を受け取るのは当然の権利だったことから、今の意味に使われるようになったといいます。
■ あっぱれ
すぐれて見事なことで、ほめるときにも言う言葉。深いしみじみとした感動を表す「あはれ」と同源で、やがて賞賛の意味を込めて使う場合には促音化した「あっぱれ」が用いられるようになったといいます。なお漢字で「天晴れ」と書くのは当て字です。
■ 天邪鬼(あまのじゃく)
何でもわざと人に逆らう行動をする人。古事記や日本書紀に登場する「天探女(あまのさぐめ)」という女神が由来とされます。人の心を読み取って、その意と逆のことをしたり悪戯をしたりする悪神です。また、仏教では四天王などに踏みつけられている悪鬼を「あまのじゃく 」ということから、これら2つが結びついて広まり、今の意味で用いられるようになったとされます。
■ いかさま
漢字で書くと「如何様」。本来は、状態に関する疑問の「如何(いか)」と様子の意の「様(さま)」からなる語で、「どのように、どんなふうに」の意であったのが、「いかにもその通り」の意に用いられるようになり、まやかしものや詐欺、インチキのことをいうようになりました。
■ 一目(いちもく)置く
自分より優れた者として敬意を払うこと。囲碁で弱い者が先に石を一つ置くところから来ています。
■ 一巻の終わり
物事の結末がついてしまうこと、手遅れで望みが亡くなること。この「一巻」というのは本ではなく、映画のフィルムのこと。今のようにデジタル化される前は、一つの映画は基本的に一巻のフィルムにおさめられており、無声映画の時代に、活動写真の弁士がこのように言って物語の終了を知らせたことから来ています。
■ 稲妻(いなずま)
雷の発光現象をいう「稲妻」。なぜ「稲」の「妻」なのか。昔は稲の結婚相手が雷だと信じられていて、電光が稲穂と結合して実がなると考えられたためです。
■ 歪(いびつ)
物の形がゆがんでいること。飯を入れる木製容器の「飯櫃(いいびつ)」が変化した語で、その形が楕円形・小判形であり、円がゆがんだ形ということから。
■ いびる
「嫁いびり」など、弱い者いじめをするときに使われる「いびる」は、キツネやタヌキの巣穴の出口で焚火をして、煙で燻り出すときの「いぶる」が変化したものです。
■ 馬の骨
どこの誰だか素性の分らない者を示す言葉。これは中国の言い回しの「一に鶏肋、二に馬骨」が語源になっています。鶏肋は鶏の肋骨のことで、小さすぎてだしを取るのにも使えない。馬の骨は逆に大きすぎて邪魔になるばかり。
■ 海千山千(うみせんやません)
さまざまな経験を積んで、物事の裏表を知り尽くして悪賢いこと。蛇が、海に千年、山にも千年棲むと竜になるという言い伝えから。
■ 鰻登り(うなぎのぼり)
気温や物価、評価などが見る間に上がるときなど、その急速さをたとえていう言葉。鰻が川の急流をどんどん登っていく姿をイメージするかもしれませんが、そうではなく、鰻の体はツルツルしていて、両手で掴もうとしてもどんどん上に登るばかりで降りてこない、そこから来ている言葉です。
■ 瓜(うり)二つ
親子や兄弟などの顔かたちがよく似ている様子。同じような瓜が二つあるのではなく、二つに割った瓜にたとえています。
■ うんともすんとも
返事などが全くないさまのことで、 打ち消しの語を伴って「うんともすんとも言わない」などと用います。「うん」は肯定の意味の返事ですが、「すん」は何かというと、これは単なる語呂合わせだといいます。
■ えこひいき
自分が気に入った人だけに不公平に肩入れするさまで、漢字で書くと「依怙贔屓」。「依怙」は元の「頼りにする」という意味から「一方にかたよる」に転じ、「贔屓」は非常に大きな力を発揮するという意味でしたが、他人に援助の手をさしのべることも表すようになりました。なお中国語の「贔屓」はこれと意味が異なり、龍の子供の一人とされます。
■ 会釈(えしゃく)
仏教用語の「和会通釈(わえつうしゃく)」の略語で、本来の意味は、互いに矛盾するような教義どうしを照合し、根本にある共通する真実の意味を明らかにし一つにまとめていくこと。そのためには相互調整やお互いへの気配りが必要となるわけで、やがて「会釈」と略し、そうした心配りそのものを示す態度の意味に変わってきました。
■ エッチ
性的にいやらしいさまを表現する「エッチ」は、明治20年代から女学生の間で使われだした隠語だといいます。語源は「HENTAI(変態)」。
■ 大わらわ
夢中になって暴れまわるようす。漢字で書くと「大童」。語源は戦国時代にまでさかのぼり、兵士が兜(かぶと)を脱いで、髪を振り乱し一心不乱に戦う姿が、神を束ねていない大きな子供のように見えたことから。
■ おかず
本来は女房ことばで、漢字で書くと「御数」。数々とり合わせる意からの語。
■ お辞儀
頭を下げてあいさつすることで、「お」は接頭語。時機が適していることをいう「時宜(じぎ)」が原義で、やがて「時」すなわち時間の意味が薄れて、他人への配慮や気配りになったものです。頭を下げてあいさつする意味に限定されるようになったのは、江戸時代以降とされます。
■ おじゃんになる
物事が中途でだめになること。江戸時代に生まれた言葉で、火事が起きたときに半鐘を鳴らして知らせ、鎮火したら「しめり」といって2回ジャンジャンと鳴らしました。 その略から生まれた言葉で、「火事が終わった」という意味から「火事ですべてがだめになってしまった」に転じて用いられるようになりました。
■ お局(つぼね)
意地悪なベテランの女性社員をさした言葉。江戸時代、3代将軍・徳川家光の乳母で、後に大奥の実権者となった「春日局」が語源です。
■ おっぱい
「おおうまい」が縮まった、あるいは「おなかいっぱい」が転じたとされますが、誰がそう言ったのかは不明。赤ちゃんが言ったはずはないので。
■ おでん
芸能の一種である「田楽(でんがく)」から来た言葉。田楽の中に「高足(たかあし)」という芸があり、これに使われる小道具が、串に刺した豆腐に似ているところから「おでん」という名が付きました。
■ おなら
もとは女房ことば(宮中に仕えていた女房たちが使っていた隠語)で、「お」は接頭語、「なら」は「鳴らす」を最後まで言わずに婉曲に表現したもの。
■ おはぎ
「萩餅(はぎもち)」の女房ことば。「萩の餅」の略で、白い餅の上に小豆の粒をまぶす様子を、萩の花に見立てたものとされます。また「牡丹餅(ぼたもち)」は、その形が牡丹の花に似ているところから「ぼたんもち」と言われ、のちに「ん」が省略されたものです。
■ お払い箱
不用なものを捨てることを意味する「お払い箱」は、もとは「御祓箱」と書き、伊勢神宮の風習に由来しています。毎年、暮れが近づくと、おもな信者たちにお祓いを受けたお札や暦、薬などを入れた箱を配っていて、これを「御祓箱」と呼んでいました。箱は毎年新しいのが配られるため、信者たちは前年の箱に不要なものなどを入れて神社に返していました。この「祓い」がやがて「払い」となって、今のような意味になったのです。
■ お袋(ふくろ)
自分の母親を親しんで言う語。「お」は接頭語で、「袋」は、母は金銭その他すべてを袋から出し入れする締めくくりをするから。
■ おまけ
買い物をして値引きしてもらったり景品をもらったりする「おまけ」。「お」は接頭語で、「まけ」は動詞「負ける」の「る」が脱落したもの。売る側からみて、売買の駆け引きに負けたという意味。
■ 思う壺(つぼ)
たくらんだどおりになること。昔、サイコロ賭博で、壺を振る人が出したいサイコロの目を自由に出せるような仕掛けをしていたことから。
■ おもちゃ
「もてあそび」という言葉が、やがて「もちゃあそび」に変化し、それに「お」をつけて「おもちゃあそび」になり、そこから「あそび」を取って「おもちゃ」になりました。
■ 御曹司(おんぞうし)
上役や金持ちの子供を持ち上げて「御曹子」などと言いますが、正しくは「御曹司」。平安時代に宮中に設けられ、役人や女官が使う部屋を「曹司」と言い、そこから、上級貴族の子弟で、まだ部屋住みの者を「御曹司」と呼ぶようになり、転じて源氏の子弟の敬称に用いられました。
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■ 会社
営利目的の組織・団体である「会社」は、もとは江戸時代に蘭学書を翻訳する際につくられた語で、「団体」や「集団」を意味していました。江戸末期以後は、英語の「society」の訳語として「社会」「結社」「社中」などと共に使われ、さらに明治7~10年ごろに「society」を「社会」、「company」を「会社」と区別するようになりました。
■ 瓦解(がかい)
一部が崩れたために、全体が壊れること。屋根瓦の一部が落ちると、その勢いで残りの瓦も次々に落ち、ついには屋根全体が崩れることから。
■ 鏡餅(かがみもち)
かつて銅鏡と呼ばれていた丸い鏡に形が似ていることからこの名があります。三種の神器でもある銅鏡には神様が宿るとされ、神聖なものであると信じられていました。現在でも、神社のご神体として円形の鏡が祭られています。
■ 駆け落ち
結婚を許されない男女が、ひそかによその土地へ逃げること。もとは男女の場合に限らず使われ、「欠け落ち」と書かれていました。地域共同体からのドロップアウト、すなわち「欠落」を意味した言葉です。
■ 菓子
中国の言葉で「果物」を意味し、「果子」とも書かれました。やがて食事以外の食べ物を、すべて「菓子」と呼ぶようになりました。。
■ ガタがくる
機械や体が、満足に動かなくなること。「ガタ」は故障した機械が発する「ガタガタ」という音ではなく、仏教用語から来ています。「我他彼此(がたひし)」という言葉があり、自分が他人と対立している状態を意味します。つまり物事がうまく調和していない状態。ここから「ガタピシする」「ガタがくる」となりました。
■ かったるい
疲れてだるいときや、もどかしいときに言う「かったるい」は、本来は、体の中の特定の部位のだるさのことでした。それは相撲でよく耳にする「かいな」、肩から肘にかけての部位で、力仕事の後などに何となくだるくなります。つまり「かいながだるい」が「かったるい」に転じたものです。
■ 合羽(かっぱ)
単にカッパというと、雨合羽(あまがっぱ)を指しますが、本来はキリシタン僧侶の法服などの、ゆったりとしたガウン状の上衣のこと。ポルトガル語の「capa」に由来し、「合羽」は当て字です。
■ 河童巻き(かっぱまき)
巻き寿司の「キュウリ巻き」を別名「河童巻き」と呼ぶのは、キュウリが河童の大好物だから。
■ 貫禄(かんろく)
身に備わった威厳や風格のこと。「貫」は田からの収穫高を銭に換算した知行高、「禄」は武士が与えられる給与で、「貫」と「禄」を合わせて武士の地位の尺度をいったものです。
■ 几帳面(きちょうめん)
「几帳」は、平安時代の公家の邸宅に使われた、二本のT字型の柱に薄絹を下げた間仕切り。その柱の角を丸く削り、切れ目を入れて美しく仕上げたものを「几帳面」といいます。その作業には細心の注意がいることから、すみずみまで気を配り、きちんとしたという意味になりました。
■ 驥尾(きび)に付す
能力のない者が優れた人のあとに付き従って、自分だけではできないようなことをやり遂げること。「驥尾」は駿馬(しゅんめ)の尾。自分自身の力では遠くまで飛べない青蠅(あおばえ)も駿馬の尾に取り付けば、一日に千里をも行くことができるという意味から来ています。
■ 金字塔
後世に永く残るすぐれた業績のこと。語源は「金」という字に見た目が似たピラミッドです。
■ 釘をさす
後でトラブルが起きないように、相手に念を押すこと。鎌倉時代以前の日本建築は、釘を使用せずに、材木に溝や穴を掘ってはめ込む方法で組み立てていましたが、鎌倉時代以降になると、昔ながらの工法に加えて、念のために釘も使って固定するようになりました。これが「釘をさす」の語源です。
■ 草分け
ある物事を他に先駆けてすること。草を分けて荒れた土地を開墾したことから。
■ くしゃみ
歌舞伎や狂言では、くしゃみを「くっさめ」と表現しますが、くしゃみの語源は「くさめ」という呪文とされます。 古来、「くしゃみをすると、鼻から魂が抜けて早死にする」という俗信があり、「くさめ」という呪文を唱えて死を遠ざけようとしていたのです。「くさめ」は「くそはめ(糞喰)」がつづまったものらしく、その意味は「くそくらえ」。
■ 薬指(くすりゆび)
薬を患部につけるとき、溶かした薬をこの指につけて塗ったことからこの名がつきました。
■ 黒字/赤字
収入が支出より多ければ剰余金が生じ「黒字」、支出が収入より多ければ欠損が生じ「赤字」となりますが、これは西洋の簿記で通常は黒インキで記載し、欠損が出た場合は赤インキで記載していたところから来ています。
■ 稽古(けいこ)
本来の意味は、古書を読んで物事の道理を学ぶこと。「稽」は、くらべて考える意。「練習する」という意味になったのは、明治になってから。
■ けちょんけちょん
こっぴどくやりこめるさま。「けちょん」の語源は、平安時代の言葉で「いちじるしく」という意味の「掲焉(けちえん)」ではないかといわれています。やがて「けちょんけちょん」と言葉を重ね、相手をとことんやり込める意味になったようです。
■ 下馬評(げばひょう)
第三者によるあれやこれやの評判やうわさのこと。江戸時代、城や社寺に入るときは、門前の「下馬先」という場所で馬を下りなければならず、お供の者たちはそれより中へは入れませんでした。主人を待つ間、退屈しのぎに下馬先であれこれのうわさ話を交わしたことから、この言葉が生まれました。
■ けりをつける
締めくくる、色々あったことの始末をつけること。昔、五七調の文章の最後に「けり」をつけて終わる例が多かったことからできた表現。
■ 紅一点(こういってん)
中国・宋の政治改革を指導し、文章家としても有名だった王安石(おうあんせき)の「石榴(ざくろ)の詩」に、「万緑叢中(ばんりょくそうちゅう)に紅一点あり、人を動かす春色は須(すべか)らく多かるべからず」とあります。あたり一面の緑の中の、たった一輪のざくろの花のあざやかさを詠じた詩ですが、今はもっぱら男ばかりの中に女が一人まざって、色どりを添えているのを指すようになりました。。
■ ゴキブリ
「ごきかぶり」が変化した言葉「ごき」は食器、「かぶり」はかぶりつく意。明治時代まではそう呼ばれていましたが、岩川友太郎という学者が生物用語の本を執筆する際、あやまって「か」の字をぬかしてしまい、そのときから「ゴキブリ」になったといいます。
■ こけし
女児をかたどった木製の人形で、胴に丸い頭をつけたもので、漢字で書くと「小芥子」。その髪型が芥子(けし)の実に似ていることからつけられた名です。
■ こじつける
あまり関係ないことを無理に結びつけること。「こじ」というのは「故事」で、どんな話にもそれらしい故事をくっつけて強引に話を通そうとすること。
■ 御託(ごたく)を並べる
自分勝手な言い分やつまらないことをくどくどと言い立てること。「御託」とは「御託宣」の略で、神のお告げのことです。それらは得てして分かりにくい内容だったり一方的に長々と述べられるところから来ています。
■ 御馳走(ごちそう)
「馳走」は、馬で走り回ること。お客のもてなしの準備のために走り回ることから。
■ 胡麻を擂る(ごまをする)
他人にへつらって自分の利益を図ろうとすること。あちこちに付いてへつらう様子を、すり鉢で胡麻を擂ると、胡麻が鉢の内側にくっついて離れなくなることにたとえて言われます。
■ こめかみ
米を噛むときにここの筋肉が動くので、この名前がつきました。ここでの「米」は、ご飯ではなく堅い状態の米。
■ 金輪際(こんりんざい)
「金輪際〇〇しない」など下に打消しの語を伴って、「決して」「断じて」の意味で用いられます。仏教の世界観の一つ、宇宙論から来ている言葉で、「金輪」は地下にあって大地を支える3つの輪(三輪)の1つとされています。「三輪」とは「金輪」「水輪」「風輪」のことで、それらは縦に重なるように繋がっていて「金輪」の下に「水輪」があります。その境目を「金輪際」と言います。そうした「ぎりぎりの線」ということから「物事の極限」を意味するようになりました。
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■ 匙(さじ)を投げる
どれほど相手のために努力しても無駄で、もはや救いようがないと見放すこと。ここでの「匙」は薬の調合に使う匙で、医者が治る見込みのない治療を断念するという意味から来ています。
■ 左遷(させん)
低い官位や官職に落とすこと。中国では右を尊び左を卑しんだため、左へ遷すことは、高い地位から低い地位に落とすことになります。
■ ざっくばらん
心の中をさらけ出して隠し事をしないさま。「心の殻をざっくり割って、ぱらりとさらす」という擬態語から来ているようです。
■ 鯖(さば)を読む
利益を得るために、実際の数よりもたくさんあるように言うこと、数をごまかすこと。鯖は腐りやすいので、急いで数えるために数を飛ばす場合が多いことによると言われています。
■ 三拍子揃う
その人の名を高めるために必要な三つの条件がうまく揃うこと。「三拍子」は、小鼓・大鼓・笛など三つの楽器で拍子をとることから来ています。
■ したたか
手ごわくて、一筋縄では相手にできないこと。元来は、非常に強くてしっかりしていること。「したた」は確かなことで、「か」は語調を整える接尾語。
■ 芝居(しばい)
当初は芝が生えている場所、あるいは酒宴のため芝生の上に座ることを言っていましたが、室町時代になって、屋外で猿楽や田楽などが行われるようになり、その観客席を意味するようになりました。
■ しゃかりき
がむしゃらに事をするさま。漢字で書くと「釈迦力」、お釈迦さまの力によるというわけです。
■ シャブ
覚せい剤を表す隠語。覚せい剤の強い常習性から、売人に食い物にされ「骨までシャブられる」ことから来ています。
■ しゃり
白米のご飯、または酢飯のことを「しゃり」と呼びますが、もとはサンスクリット語で、漢字で書くと「舎利」、すなわちお釈迦さまの遺骨を意味します。細かく砕いた遺骨がご飯に似ていたために、こう呼ばれるようになったようです。
■ 殿(しんがり)
負け戦のときに、最後列で敵を迎え撃つ者たちのこと。「後駆(しりがり)」が変化した語です。
■ 神経
動物の体内にあって情報伝達の役割を担う「神経」は、江戸時代に『解体新書』を訳した杉田玄白らによる造語です。精神の意の「神気」と経路の意の「経脈」とを合わせて作った言葉で、これは今も漢字圏で使われているそうです。
■ 鮨/寿司(すし)
形容詞の「酸(す)し」がそのまま名詞になったもの。
■ 図星(ずぼし)
急所または人の指摘や思惑が想像していたとおりであること。「図星」とは、矢の的の中心にある黒い点のことで、この図星をねらって矢を射るところから、急所やねらいどころの意味になりました。
■ 相撲(すもう)
掴み合って争う意の「すまう(争う)」から来た言葉。「相撲」の漢字は「あいうつ」で、殴り合いのこと。
■ 摂氏(せっし)
温度を表す「摂氏」は、スウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウスにちなんでいます。1742年に、1気圧における水の氷点を0度、沸点を100度と定め、その間を100等分した目盛の温度計を発明した人です。そのセルシウスの名を中国では「摂爾修斯」などと表記、その頭文字から「摂氏」と書くようになり、それが日本に伝わったものです。
一方、欧米で使われている「華氏」は、ドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイトの提唱によるものです。その中国表記が「華倫海」だったので「華氏」と書かれます。
■ 雑炊(ぞうすい)
「雑炊」は当て字で、もとは、ご飯に水を入れて量を増やしたことから「増水」と書いていました。
■ 側杖(そばづえ)を食う
自分には関係ないことで、思わぬ災難を受ける。とばっちりを食うこと。他人がけんかしているそばにいて、打ち合う杖に誤って打たれる意味から来ています。
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