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皮膚の断面

 上の写真は人間の皮膚の断面の拡大模型です。なかなか複雑な構造ですね。いちばん上が表皮。表皮の厚さは0.1〜0.3mmで、外側から「角質層」「顆粒層」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層」の4つの層で構成されています。基底層で作られた表皮細胞が細胞分裂を繰り返し、古くなるにつれ、上へ上へ押し上げられて角質層にたどり着きます。そして角質細胞となり、最後にはアカとなってはがれ落ちていくんです。

 この新陳代謝の周期は、ふつう細胞分裂から角質細胞になるまでに約14日、角質層からはがれ落ちるまでに約14日の合計28日間だそうです。ただ悲しいことに、加齢とともにこの周期は遅くなっていく。そして、角質層の細胞はすでに死んでいるんですってね。だから、表皮にいくら栄養を与えても意味がない。それより下の、とくに血管があるところを活性化しなくては美しいお肌は保てない、ということのようです。

 しかし、それより驚いたのが”毛”です。体中に生えている毛の1本1本に、それぞれ筋肉が1本ずつくっついているんです。写真ではちょっと分かりにくいかもしれませんが、毛の根元付近から右上に伸びているピンク色(両端が白色)のが、筋肉です。これが毛1本につき1本、必ず標準装備されているんです。

 そんで、この筋肉がどういう役割をするかというと、寒くなったときに、毛を逆立たせて、毛先と皮膚の間に保温する空気の層を作り出すのです。大昔、人間が毛むくじゃらで、裸で暮らしていたころの名残なんですね。だから、おサルさんなんか、今もこうやって寒さをしのいでいる。

 たかが1本の毛にも、こんな機能が備わっているなんて、実にすばらしいです。もっとも今は服を着られますし、まばらにしか生えていませんから、私たち人間にとってはあまり関係ないですかね。

目の筋肉の不思議

 人体のさまざまな仕組みの巧妙さには、感心、感動することしきりです。私たちの目玉(眼球)も、実によくできた器官でして、眼球の周囲にくっついた6本の筋肉によって、上下左右斜めと自在に視線を動かしています。微妙な角度もそれぞれの筋肉が互いに微調整し合っているんですね。

 ただ、この筋肉の構造のうち、どうしても腑に落ちない、理解しがたいことがあります。”上斜筋(じょうしゃきん)”というそうですが、眼球を斜めに動かすための筋肉で、上の模型写真の右上の、途中で折れ曲がっているのがそれです。

 この筋肉、何がおかしいって、他はどれも後ろからまっすぐ伸びてきて、そのまま眼球にくっついているのに、上斜筋だけが異様な形状となっていて、途中でUターンしています。しかもその部分は、留め具のようなのがあって、それに引っかけられているというんです。

 精密機械をもしのぐほどの人体に、こんな不細工というか、意味不明の無駄な構造があるはずがありません。あらぬ方向に伸びて、それがほぼ180度反転しているわけですから、いかにも奇異です。何かよっぽどの理由があるのだと思います。

 しかしながら、「なぜ上斜筋だけがこんな形になっているのか?」と医者や大学の先生に尋ねても、確たる答えは返ってこないようです。ネットであれこれ検索しても、折れ曲がっているという説明のみで、その理由までは書かれていません。まさに人体の不思議です。どなたかご存知の方、いらっしゃいませんでしょうか。


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