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お母さんの詩

 いつかの新聞に、こんな詩が紹介されていました。交通事故で母親を亡くした小学4年の児童が書いた詩です。 

お母さんが 車に はねられた
お母さんが 病院の れいあんしつに ねかされていた
お母さんを かそうばへ つれていった
お母さんが ほねに なってしまった
お母さんを ほとけさまに おいた
お母さんを まいにち おがんでいる 

 この詩を読んだ担任の先生は、児童に対し「お母さん」は1回だけでいいと指導したそうです。でも、児童は頑なに直そうとしません。迷った先生は、ある人に相談しました。その人はこう答えました。「何回でも、何万遍でも書かせてあげてください。その子の悲しみをわかちもって・・・」。お母さん、お母さん・・・と、ずっと呼び続けていたい児童の気持ちが、胸に突き刺さってくるようです。

戻らなかった、娘さんの心

 ずぅーっと仕事一筋で生きてこられたサラリーマンの父親の話です。

 若いころから、毎晩おそくまで仕事をし、くたくたになって帰宅する日々でした。ある夜のこと、いつにも増して疲れて帰ったところへ、まだ小学校の低学年だった娘さんが、いきなり背中に抱きついてきました。ストレスでイライラがつのっていた父親は、つい「うるさい!あっちへ行け」と大声で怒鳴ってしまいました。

 それからです、娘さんが、父親に一言も口を聞かなくなってしまったのは。

 帰宅がおそくて、なかなか会ってお話をすることのできないお父さん。そのお父さんに、やっと久しぶりに会えたうれしさから、思わず背中に飛びついた娘さん。そのいたいけな気持ちを踏みにじってしまった、お父さんの心ない一言。

 悔やんでも悔やみきれない。いくら後悔しても、深く傷ついた娘さんの心は決して元には戻らなかったそうです。
 


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