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絶対ガンにならない臓器

 私たちの体はいろんなガンに冒されますが、なかにはガンになりにくい臓器もあります。たとえば小腸。大腸ガンはよく聞きますが、小腸ガンはあまり聞いたことないですよね。いったいなぜでしょう。実はこれは、小腸の免疫機能が高いからです。体に必要な栄養分を吸収する小腸は、吸収してはならないものを排除する必要があり、そのために免疫機能が高くなっているというのです。

 さらに、ガンになりにくいどころか絶対にガンならない臓器もあります。何だと思いますか? それは心臓です。なぜ心臓がガンにならないかというと、心筋細胞がまったく細胞分裂をしないからなんですね。つまり、ガンは突然出現するのではなく、正常な細胞が細胞分裂を繰り返していくなかで、徐々にガン細胞に変化していく。だから、そもそも分裂しなければガン細胞になる余地がないのです。

 心臓がガンにならないのはまことに有難いことですが、反対に悪いこともあります。たとえば心筋梗塞などによって心臓の筋肉が広範囲に壊死してしまうと、それらは決して再生することができないから、私たちは死んでしまうしかありません。なかなかうまくいかないもんです。しかし、なぜ心臓の細胞は分裂しないのでしょう。生まれてからずっと同じ細胞が一生働き続けている。不思議ですね。

心臓の弁

 上の写真は心臓の模型です(エグくてすみません)。向かって右側に開いているのが左心室、左側が右心室。いずれも血液を送り出す部屋です。大きな空洞になっているのかと思えば、意外に狭いんですね。血液は、左心室から全身に送り出され、右心室からは肺に送り出されます。

 よく見ると、右側の左心室の壁のほうが圧倒的に肉厚になっているのがお分かりでしょうか。全身に血液を送り出すため強い力が要るからです。それから、それぞれの心室の上部に白い弁がくついているのが見えますね。その上にある心房から入ってきた血液が逆流しないための弁です。

 この弁ですが、心室が収縮して内側から圧力がかかったときに、雨傘が強風で煽られておちょこになるみたいに、ペコッと反転しないんでしょうか。実はそれがうまくできているんです。弁の先っぽに乳頭筋という筋肉がくっついていて、弁が反転しないように内側から引っ張っているんです。

 しかし、これって何だか面白いと思いませんか。いかにも人間的というか人為的。まー人間の体なので人間的なのは当たり前ですが、心臓をこしらえて、いざ動かしてみたらヤバイってんで、後から慌てて取り付けたような感じです。引っ張って支えるなんて、いちばん手っ取り早いには違いありませんが、偉大なる神様が作り賜うたにしてはいかにもスマートじゃない。こういうのを不思議に思うのは私だけでしょうか。
 

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