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有名作品の登場人物

日常に接する会話や文章の中で、いろんな文学作品の登場人物が話題になることがありますね。実際にその作品を読んでいなくとも、教養ある社会人としては、そうした人物の大体のことは、知っておきたいものです。

→ あ行/ か行さ行た行な・は行ま行~

 有名作品の登場人物 

あ行

  • 阿Q(あきゅう)
    魯迅(ろじん:中国)の小説『阿Q正伝』の主人公。阿Qは、正確な自分の名前さえわからない放浪農民で、日雇いをして暮らしている。無知で弱虫のくせに、弱い者いじめや空威張りする癖があり、わいわい騒ぎ回ることが好きな男。革命の騒動におびえる地主たちを見て、さっそく自ら革命党のふりをするが、そのために暴徒による略奪事件の犯人に仕立てられ、処刑されてしまう。
  • アポロ(アポロン)
    ギリシア神話に登場する男神、オリンポス十二神の一柱。七絃琴を携え、月桂樹の冠をつけた明朗秀麗な青年神であり、多くの少女と次々に恋物語を展開する。詩歌や音楽などの芸術の神として名高い。のちに太陽神と同一視された。
  • 在原業平(ありわらのなりひら)
    平安時代初期の貴族・歌人。六歌仙・三十六歌仙の一人。別称の在五中将は在原氏の五男であったことによる。歌物語である『伊勢物語』の主人公といわれ、美男と恋愛で有名。能楽・歌舞伎・浄瑠璃にも取材されている。
  • アンナ・カレーニナ
    トルストイ(ロシア)の小説『アンナ・カレーニナ』の女主人公。帝政ロシアの末期、父親のような年齢の政治家と政略結婚させられた美貌のアンナは、青年将校ヴロンスキーと激しい恋に落ち、それまでの無自覚な精神が激しく高められていく。二人はパリに駆け落ちまでするが、アンナの激情は愛の証しを求めるあまり、いわれのない嫉妬にかられ、一種の錯乱状態になって車に轢かれて死ぬ。
  • ヴィーナス(アフロディテ)
    ギリシアのオリンポス十二神の一柱。ゼウスとディオネとの娘とも、海の泡の中から誕生したとも伝えられる。元来は豊穣をつかさどったが、のち愛と美の女神となる。男の恋心をそそる帯飾により、鍛冶の神ヘファイストスと結婚するが、軍神アレスの姿に惹かれ愛人とする。デモドコスやアドニスら人間の美男子をも愛し,アンキセスとの間にアエネアスを産んだ。ヘラ、アテナ両女神と美を競ってトロイア王子パリスの審判を仰ぎ、トロイア戦争の遠因となった。「ミロのビーナス」やボッティチェリの「ビーナスの誕生」など、古来多くの美術作品が残る。
  • ウィリアム・テル
    シラー(ドイツ)の戯曲『ウィリアム・テル』の主人公。ロッシーニ(イタリア)の歌劇でも有名。わが子の頭の上にあるリンゴを矢で射落とした英雄として知られる。悪の権力者を憎み、自由と正義のためにたたかう者、また、愛する人の命を自分の腕にかけなければならない悲境に立たされる者になぞらえられる。ドイツ語表記では「ヴィルヘルム・テル」。
  • ウェルテル
    ゲーテ(ドイツ)の書簡体小説『若きウェルテルの悩み』の主人公。清純な青年ウェルテルは、すでに婚約者のいる女性シャルロッテに恋をし、叶わぬ思いに絶望してピストル自殺する。1774年に刊行されると、ヨーロッパ中でベストセラーとなり、ウェルテルを真似て自殺する者が急増するなどの社会現象を巻き起こした。また、彼が愛用していたという青いフロックコートと黄色いチョッキは、当時の青年にたいへん流行ったという。
  • 丑松(うしまつ)
    島崎藤村の小説『破戒』の主人公。被差別部落出身の青年教師・瀬川丑松は、「素性を隠せ」という父親の戒めを守りつつ世に出た。しかし彼の自我は、隠さなければ生きていけない社会の不合理を疑い、煩悶する。同族の先輩・猪子蓮太郎は、堂々と素性を明かして不当な偏見や差別と闘っている。丑松は自己の偽りにさいなまれ苦悩を深めるものの、告白する勇気を持つことができない。やがて猪子が闘いのなかで横死。近代精神を自覚した丑松はここに至り、決然として父の戒めを破って生徒たちの前で告白する。そして、生徒、友人、思慕する志保らに見送られ、新天地を求めてテキサスに旅立っていく。
  • お岩
    4代目鶴屋南北の歌舞伎狂言『東海道四谷怪談』の女主人公。お岩は、夫の民谷伊右衛門に嫌われ、醜悪な形相に変わる毒を飲まされて悶死する。伊右衛門は隣家の娘お梅と結婚しようとするが、お岩は幽霊となって恨みを晴らす。
  • オセロ
    シェークスピア(イギリス)の戯曲『オセロ』の主人公。黒人将軍オセロは、白人貴族の娘デスデモアと、親の反対を押し切って結婚した。ところが、遠征中に妻が不倫したとの告げ口があり、オセロは事実を確かめないまま妻を殺してしまう。その後に、副官の地位に就けなかったのを妬んだ、旗手のイアーゴによる讒言だったことが分かり、オセロは悲しみのあまり自害する。オセロの名は、嫉妬に狂った男のたとえに使われる。
  • お夏・清十郎
    井原西鶴の浮世草子『好色五人女』の登場人物。酒造家の息子・清十郎は、身を持ちくずして姫路城下の旅籠・但馬屋の手代に身を落とす。但馬屋の娘・お夏は、かつて清十郎が馴染みの遊女に宛てた恋文を見て、清十郎への恋心をそそられ、二人は駆け落ちをする。しかし、すぐに捕らえられて、かどわかしの罪に加え、店の金を持ち逃げしたとの濡れ衣を着せられ打ち首となる。お夏は狂乱して行方をくらませ、誰も二度とその姿を見ることはなかった。

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か行

  • ガリバー
    スウィフト(イギリス)の風刺小説『ガリバー旅行記』の主人公。船医として乗り込んだ船が遭難し、海に投げ出されたガリバーは、小人国や大人国、その他ふしぎな国々を巡り、日本にも立ち寄る。最後は馬の国に行き、そこで馬に仕える人間たちを見る。彼らは悪事ばかり働き、手に負えなかった。作品は、架空の国を描くことによって、当時のイギリスの政治・宗教・社会を鋭く諷刺したもの。
  • カルメン
    メリメ(フランス)の小説『カルメン』のヒロイン。情熱と野性のジプシー女カルメンは、スペインのたばこ工場で女工として働いているとき、純情な伍長ドン・ホセを誘惑、彼女の夫たちの密輸団に引き入れる。カルメンの色香に迷ったホセは彼女の夫を殺して迫るが、多情なカルメンは華やかで凛々しい闘牛士ルーカスに心を移して相手とせず、ついにホセに殺されてしまう。ビゼーの歌劇『カルメン』はこれを脚色したもの。
  • 貫一・お宮
    尾崎紅葉による小説『金色夜叉』の主人公。両親を失った学生の貫一は、亡父の友人の家で養育され、娘のお宮とは許婚者の仲だった。しかし、お宮は、正月に招かれたカルタ会でダイヤの指輪を光らす富山に心を惹かれ、月夜の熱海の海岸で貫一を捨てる。絶望した貫一は冷酷な高利貸となって、カネの力で宮や世間に復讐しようとする。お宮は富山と結婚後、はじめて自分への寛一の強い愛を知り、悔悟にくれ、寛一に許しを請う手紙を書きつづる。一方、寛一もさまざまな体験を経て、また親友の忠告も受けいれ、ようやくお宮への同情がめばえ、宮の手紙を読むようになった。
    (作者が病死したため、この小説はここで終わっているが、のち、小栗風葉が『終編金色夜叉』を書き、完結させた)。
  • グレートヘン
    ゲーテ(ドイツ)の戯曲『ファウスト』の女主人公。清純な少女グレートヘンは学者のファウストと恋に落ち、彼の子を身籠るが、生まれてきた子とともに捨てられてしまう。嬰児を殺した罪でグレートヘンは捕らえられ、ファウストの名を呼びながら死刑に処せられるが,悔悟によって堕地獄から救われる。
  • クレオパトラ
    シェークスピア(イギリス)の戯曲『アントニーとクレオパトラ』の主人公。エジプトの女王クレオパトラは、ローマ遠征軍の若き英雄アントニーを誘惑する。その罪を責めるシーザーに攻撃され、アントニーは自刃。女王はシーザーの捕虜となる屈辱を恥じ、毒蛇に乳房をかませてアントニーの後を追う。

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さ行

  • サムソンとデリラ
    サムソンは『旧約聖書』に出てくる古代イスラエルの士師(神の命を受けた指導者)の一人。大変な怪力の持ち主で、ペリシテ人と戦うが、敵方の娼婦デリラによって、彼の怪力の源はその頭髪に秘密があることを知られ、だまされて髪の毛を切り取られる。怪力を失ったサムソンは捕らえられて盲目にされるが、最後に神の助けで無数のペリシテ人を殺し、自らも死ぬ。サン=サーンス作曲のオペラとしても有名。
  • サロメ
    聖書マタイ伝にある伝説の女主人公、また、オスカー・ワイルド(イギリス)の戯曲『サロメ』の主人公。ユダヤのヘロデ王の誕生日、王妃の連れ子で妖艶な娘サロメは、7つのヴェールの踊りを舞い、その褒美として預言者ヨカナーンの生首を所望する。預言者の力を恐れて断るヘロデだったが、サロメは聞き入れない。あきらめたヘロデはヨカナーンの首をサロメにとらせる。銀の皿にのって運ばれてきたヨカナーンの唇にサロメが口づけし、恋を語る。これを見たヘロデは嫉妬してサロメを殺させる。
  • 三四郎
    夏目漱石の小説『三四郎』の主人公。熊本から、大学へ入るために上京した小川三四郎にとって、見るもの聞くものすべてが驚きの連続だった。彼の前に、同郷の先輩・野々宮、友人の佐々木、”偉大なる暗闇”と呼ばれる広田先生、里見美禰子らが現れる。三四郎は、美禰子に心ひかれるが、彼女は「無意識の偽善者(アンコンシアス・ヒポクリット)」という女性の”謎”を感じさせ、三四郎は迷わされ、傷つけられてしまう。結局、彼女は平凡で常識的な結婚に踏み切っていく。三四郎は、彼女から聞いた「迷羊(ストレイ・シープ)」という言葉を繰り返す。
  • ジークフリート
    ドイツ・北欧の伝説上の英雄で、民族的叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公。13世紀のゲルマンの若き王子ジークフリートは、怪力によって悪竜を退治し、その血を浴びて、背中の一か所を残し不死身となる。 ニーベルンゲンの宝物を得て、王妹クリームヒルトと結婚するが、クリームヒルトによって背中の急所を知らされた王の重臣ハーゲンに殺害される。
  • シャハラザード(シェヘラザード)
    『千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)』の登場人物で、語り手。ペルシア王シャハリヤールは次々に妃を結婚二日目に殺してしまう暴君で、とうとう大臣の娘シャハラザードが王と結婚することになった。シャハラザードは毎夜、王に興味深い話を聞かせて、王は話を聞きたい一心で彼女を殺すことを延期し続け、千一夜めに、王は自分の非に気づいて妃を殺すことをやめる。
  • ジキル博士とハイド氏
    スティーヴンソン(イギリス)の怪奇小説『ジキル博士とハイド氏』の主人公。高名な医師で善良な紳士であるジキルは、自己の二重人格に気づき、薬品によって、悪の本性に生きるハイドに変身する。また自由に善良なジキルに戻ろうとするが、次第に悪の人格のほうが強まり、ジキルに戻ることができなくなって自殺する。
  • シャーロック・ホームズ
    コナン・ドイル(イギリス)の探偵小説『シャーロック・ホームズの冒険』の主人公。この物語の語り手ジョン・H. ワトソン医師とロンドンのベーカー街の下宿に共同生活し、一般人が持ち込む謎の事件や、警察が解決できなくて頼みに来る難事件を、明快な推理と機敏な行動力によって解決する。柔道の心得もある。
  • シャイロック
    シェークスピア(イギリス)の戯曲『ベニスの商人』の登場人物。貪欲なユダヤ人の高利貸シャイロックは、借金を返済できなかったベニスの商人アントニオから、証文をたてに胸の肉1ポンドを切り取ろうとするが、裁判官ポーシャは、肉は取っても血は一滴たりとも取るなと判決を下し、シャイロックは敗北する。
  • ジャン・ヴァルジャン
    ユーゴー(フランス)の長編小説『レ・ミゼラブル(ああ、無情)』の主人公。貧しい職人ジャン・ヴァルジャンは、飢えに泣く姉の子どもたちを救おうとして一切れのパンを盗み、19年の刑を科される。銀の燭台を与えてくれた司教の温情にめざめ、努力して市長にまで出世するが、前科をあばかれ、投獄される。その後、人を助けるために脱獄し、かわいそうなコゼットをわが娘として育てながら静かに過ごす。成長したコゼットは若い共和主義者と恋仲になり、ジャンは自分の過去を娘の夫に打ち明け、そむかれる。ジャンは心身ともに衰え、さびしい生活を送るようになるが、コゼットが自身の不明を恥じた夫とともに彼のもとへ駆けつけた時は死の床にあり、ジャンは二人にみとられながら幸せそうに息を引き取る。
  • シンドバッド
    『アラビアン・ナイト』の一つの話の主人公。船乗りシンドバッドは幾度も遭難し、不思議な国に捕えられ、生きながら頭の皮をはがれたり、豚のように飼い太らされて生きたまま丸焼きにされかけたりする。
  • スカーレット・オハラ
    マーガレット・ミッチェル(アメリカ)の小説『風と共に去りぬ』の女主人公。南部の大農園主の娘スカーレットは勝ち気で魅力的な美貌の持ち主で、内省的、貴族的なアシュレに恋し続ける。しかし、アシュレはいとこのメラニーと結婚してしまう。満たされないスカーレットは、折しも始まった南北戦争を背景に没落する農園維持のため奮闘しつつ、さまざまの男性と交渉を持つ。たくましく活躍するバトラーを軽視しながらも、財力目当ての結婚をするが、高慢なスカーレットが彼の真情と真価を理解したのはあまりに遅かった。
  • 孫悟空
    中国明代の小説『西遊記』に登場する怪猿。石から生まれ、変化の術と觔斗雲(きんとうん)の術とを修得して暴れ回るので、釈迦によってとりおさえられ、監禁される。のち、天竺(てんじく)に経文を求めに行く三蔵法師(さんぞうほうし)に助け出され、猪八戒(ちょはっかい)、沙悟浄(さごじょう)という天界から追放された化け物のような二人とともに随行し、道中の81難から三蔵法師を守り、目的を果たす。

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た行

  • チャタレイ夫人
    D.H.ロレンス(イギリス)の小説『チャタレイ夫人の恋人』の主人公。貴族の妻となったコンスタンス・チャタレイ(コニー)だったが、夫のクリフォードが第一次世界大戦の戦傷で下半身不随となったため、26歳の女体の欲望に悩む。そんな彼女が恋に落ち男女の関係になったのが、広大な領地の森番メローズだった。コニーはメローズによって性の歓喜と意欲を得たが、家名にこだわる夫は、二人の関係を許容しつつ離婚を承認しようとはしない。
  • 椿姫(つばきひめ)
    デュマ・フィス(フランス)の長編小説『椿姫』の主人公。いつも胸に椿の花を飾っている娼婦のマルグリットは、純情な青年アルマンと真剣な恋におちいる。しかし、彼の父は、一家の名誉と妹むすめの縁談のため、マルグリットに縁を切るよう懇願する。心にもない愛想づかしをしてアルマンと別れたマルグリットは結核に倒れ、臨終の間際に駆けつけたアルマンにみとられて死ぬ。
  • トム・ソーヤ
    マーク・トウェイン(アメリカ)の長編小説『トム・ソーヤの冒険』の主人公。みなし子のトムは親切なポリーおばさんの家に引き取られるが、学校や教会が嫌いで、町の浮浪少年ハックルベリ・フィンたちと大自然の中で自由な生活と冒険を繰り広げる。フェンスのペンキ塗り、ベッキーとの幼い恋愛、墓地で目撃した殺人事件、近くの洞窟にベッキーと迷い込んで三昼夜をそこで過ごし、最後は洞窟内に隠されていた莫大な宝を発見するなど、少年らしい冒険が展開する。
  • トリスタンとイゾルデ
    中世ヨーロッパの宮廷詩人たちが広く語り伝えた恋愛物語の男女の主人公。高貴な出生のトリスタンは、伯父コンウォール王の妃となるべきイゾルデ姫を迎えに行き、侍女の過ちから愛の秘薬を飲み、二人は結ばれる。イゾルデは王妃となるが、二人はさまざまな障害をくぐり、力の限りを尽くして逢瀬を求める。しかし、伯父に知られて追放され、トリスタンはイゾルデの到着を待ちかねて異郷で死に、イゾルデもその後を追って息絶える。
  • ドン・キホーテ
    セルバンテス(スペイン)の小説『才智あふるる郷士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』の主人公。スペインの田舎の郷士ドン・キホーテは、騎士道物語を読みすぎて気が狂い、騎士修行のため、足の不自由な下男サンチョ・パンサを従え、やせ馬ロシナンテにまたがって旅に出る。こっけいな冒険を重ね、最後には正気に返り騎士道物語を否定して死ぬ。理想主義的なドン・キホーテは実際的なサンチョ・パンサと対照的で、ドン・フアン、ハムレットと並ぶ世界文学史上の典型的性格とされる。
  • ドン・ファン
    ヨーロッパの伝説上の人物。次々と女を征服してはこれを捨てて他の女に移り、女の父や夫、兄弟たちと決闘しては倒し、神を恐れぬ不敵な男。スペインの劇作家ティルソ=デ=モリーナが作品にとりあげてから、モリエールの『ドン=ジュアン』、モーツァルトの『ドン=ジョバンニ』など多くの作品に取り扱われている。

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な・は行

  • ノラ
    イプセン(ノルウェー)の戯曲『人形の家』の女主人公。弁護士の妻ノラは、夫の病気を助けようと借金した際の証書の偽サインを夫の部下に発見され、それをネタに脅迫されて苦境に立つ。しかし、世間体だけを顧慮する夫の態度にショックを受け、夫の愛や家庭生活について疑いをいだき、かわいがられるだけの人形のような妻であったことを悟る。そして、夫も4人の子も捨てて家を飛び出し、妻であり母であることより一個の人間として生きようとする。
  • ハムレット
    シェークスピアの戯曲『ハムレット』の主人公。デンマークの王子ハムレットは、父王を毒殺して王位に就き、母を妃とした叔父に復讐しようとする。しかし、過剰なほど思索的な性格のために迷い悩み、恋人オフィーリアをも捨てて狂死させ、苦悩のすえに復讐を遂げるが、彼もまた毒刃に倒れる。
  • 光源氏
    紫式部の長編物語『源氏物語』の主人公。桐壺帝と桐壺更衣との間に生れた皇子で、臣籍に下って「源」の姓を名乗る。光り輝くような美貌のゆえに世人は「光る君」と呼び、高貴な身分と豊かな才幹によって世人の信望を集めつつ、正妻の葵上ほか数多くの女性と深い関係を持つ。しかし彼は常に誠実で、一度深い契りを結んだ女性には、終生変わらぬ面倒を見る。美しく花やかな王朝文化の理想の男性であり、その人物像は在原業平(ありわらのなりひら)に複数の人物を重ねあわせたといわれる。
  • ファウスト
    ゲーテ(ドイツ)の長編劇詩『ファウスト』の主人公で、伝説の人物。究理に絶望した老学者ファウストが、悪魔メフィストフェレスに魂を売って若返り、欲望と快楽を追求し、やがて罪におちるが、少女グレートヘンへの天上の愛によって救われる。ファウストは、学問はきわめて深いものの世間知らずな人物として描かれている。
  • プロメティウス
    ギリシャ神話の英雄。天上の火を盗んで人間に与えたため、太陽神ゼウスの怒りにふれ、カウカソス山の岩に鎖でつながれ、毎日、鷲わしに肝を食われることなったが、ヘラクレスに救われる。
  • ヘラクレス
    ギリシャ神話の中で最大の英雄。ゼウスが人妻に産ませた子であるため、ゼウスの妻ヘラのねたみをうけて、幼時から種々の迫害を受けて育ったが、長じて剛力無双の勇士となる。アルゴス王エウリュステウスに仕え、12の難事をなしとげた。死後、天上に迎えられて神になったという。

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ま行~

  • マクベス
    シェークスピア(イギリス)の悲劇『マクベス』の主人公。スコットランドの武将マクベスは、魔女の予言で、王を暗殺し、自分が王位につくが、罪の意識にかられ破滅する。マクベスは、野心の強い男になぞらえられる。
  • モンテ・クリスト伯
    アレクサンドル・デュマの長編小説『モンテ・クリスト伯』の主人公。船乗りの青年ダンテスは、結婚式の途中、恋敵の策略で無実の罪により捕えられ、孤島の城塞監獄に投獄される。14年後、同じ境遇にあったファリア神父の死を利用して脱獄に成功。その後、神父が地中海の孤島モンテ・クリスト島に隠しておいた財宝を受け継ぎ、モンテ・クリスト伯爵と変名してパリ社交界に登場、かつて自分を陥れた人物たちに、次々と冷酷な復讐を行っていく。
  • 八百屋お七
    江戸前期、江戸本郷にいた八百屋のひとり娘。お七は天和二年の大火で焼け出され、身を寄せた本郷の寺で、寺小姓の吉三郎と恋仲になる。お七は、恋人に再会したい一心で今度は自分で火をつけて捕えられ、市中引き回しうえ16歳で火あぶりの刑に処される。井原西鶴の「好色五人女」に取り上げられてから、浄瑠璃・歌舞伎などに脚色された。
  • ユダ
    『新約聖書』に登場するキリストの十二使徒の一人。銀30枚でイエスを裏切って敵に渡した。のちに後悔して自殺。ユダは裏切者やスパイにたとえられる。
  • 世之介(よのすけ)
    井原西鶴の浮世草子『好色一代男』の主人公。上方の富商の妾腹に生まれた世之介は7歳で恋を知り、放蕩のすえ19歳で勘当され、諸国を流浪して数知れぬ女を相手に色道修行を続ける。35歳で亡父の膨大な遺産を相続すると、三都の遊里で一流の大夫を相手に洗練された好色生活を送る。60歳になると、日本の女に飽きて、海上遠い女護(にょご)が島を目指して船出し、行方知れずになる。
  • ロビンソン・クルーソー
    デフォー(イギリス)の小説『ロビンソン漂流記』の主人公。船乗りのロビンソン・クルーソーは、難破して無人島に漂着。神を信じつつ、あらん限りの知力を尽くして孤島の生活を築き、無事救出される。
  • ロビン・フッド
    中世イギリスの伝説の主人公で、民族的英雄。シャーウッドの森に隠れ、悪奉行を懲らしめたり、貪欲な僧侶の金を奪って貧しい者に施したりしたと伝えられる。野性的で、時の悪政に立ち向かう自由人になぞらえられる。
  • ロミオとジュリエット
    シェークスピア(イギリス)の戯曲『ロミオとジュリエット』の主人公。年来の仇敵同士であるモンターギュ家の息子ロミオと、キャピレット家の娘ジュリエットは、ふとしたことから熱烈な恋に落ちる。しかし、両家の反目の犠牲となり、仮装自殺したジュリエットの死を信じ込んだロミオは、彼女のそばで自殺し、目覚めたジュリエットもそのあとを追う。

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西洋の文学

ルネサンス
ダンテ
 『神曲』
ボッカチオ
 『デカメロン』
セルバンテス
 『ドン・キホーテ』
シェイクスピア
 『ハムレット』
 『リア王』
 『マクベス』
 『オセロ』
 『ロミオとジュリエット』
 『ベニスの商人』
 
17~18世紀
ユーゴー
 『レ・ミゼラブル』
スタンダール
 『赤と黒』
バルザック
 『人間喜劇』
フローベール
 『ボヴァリー夫人』
ゾラ
 『居酒屋』
モーパッサン
 『女の一生』
 
19世紀
ゲーテ
 『ファウスト』
ディケンズ
 『二都物語』
 『オリバー・トゥイスト』
 『クリスマス・キャロル』
エミリー・ブロンテ
 『嵐が丘』
チェーホフ
 『桜の園』
ツルゲーネフ
 『初恋』
トルストイ
 『戦争と平和』
 『アンナ・カレーニナ』
ドストエフスキー
 『罪と罰』
 『カラマーゾフの兄弟』
 
20世紀
プルースト
 『失われた時を求めて』
サン・テグジュペリ
 『星の王子さま』
カミュ
 『ペスト』
マン
 『魔の山』
ヘッセ
 『車輪の下』
レマルク
 『西部戦線異状なし』
カフカ
 『変身』
ロレンス
 『チャタレイ夫人の恋人』
ゴーリキー
 『どん底』
ショーロフ
 『静かなドン』
ヘミングウェイ
 『武器よさらば』
 『老人と海』
フィッツジェラルド
 『グレート・ギャツビー』
スタインベック
 『怒りの葡萄』

児童文学の主人公

青い鳥
 チルチル
 ミチル
青空のむこう
 ハリー
赤い靴
 カーレン
あしながおじさん
 ジュディ
家なき子
 レミ
オズの魔法使い
 ドロシー
銀河鉄道の夜
 ジョバンニ
蜘蛛の糸
 カンダタ
クリスマス・キャロル
 スクルージ
獣の奏者
 エリン
賢者の贈り物
 ジム
 デラ
小僧の神様
 仙吉
ごんぎつね
 兵十
最後の授業
 フランツ
 アメル先生
西遊記
 孫悟空
 猪八戒
 沙悟浄
 三蔵法師
三銃士
 ダルタニャン
山椒大夫
 安寿
 厨子王
小公子
 セドリック・エロル
小公女
 セーラ・クルー
少年探偵団シリーズ
 明智小五郎
 小林少年
精霊の守り人
 バルサ
 チャグム
宝島
 ジム・ホーキンズ
チョコレート戦争
 明
 光一
トロッコ
 良平
二十四の瞳
 大石久子
 12人の児童
にんじん
 フランソワ・ルピック
野菊の墓
 政夫
 民子
はじめてのおつかい
 みいちゃん
ハッピーバースデー
 あすか
はてしない物語
 バスチアン
秘密の花園
 メアリー
ビルマの竪琴
 水島上等兵
フランダースの犬
 ネロ
 パトラッシュ
魔女の宅急便
 キキ
野性の叫び
 バック
夕鶴
 与ひょう
 つう
雪女
 巳之吉
 雪女
路傍の石
 愛川吾一
若草物語
 メグ
 ジョー
 ベス
 エイミー
吾輩は猫である
 猫
 珍野苦沙弥

読書に関する名言

本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。~ソクラテス

本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。~キケロ

良書を初めて読むときは、新しい友を得たようである。前に精読した書物を読みなおす時は、旧友に会うのと似ている。~オリヴァー・ゴールドスミス

心にとっての読書は、身体にとっての運動と同じである。~リチャード・スティール

あらゆる良書を読むことは、過去数世紀の最高の人々と会話するようなものだ。~デカルト

書物の新しいページを1ページ、1ページ読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく。~アントン・チェーホフ

今日の読書こそ、真の学問である。~吉田松陰

一時間の読書をもってしても和らげることのできない悩みの種に、私はお目にかかったことがない。~モンテスキュー

本を読むことを止めることは、思索することを止めることである。~ドストエフスキー

文芸の第一の利益は人生を知ることにある。人間生活の真相を知ることにある。~菊池寛

すべての本は、束の間の本と生涯の本の2種類に分けられる。~ジョン・ラスキン

他人の自我にたえず耳を貸さねばならぬこと、それこそまさに読書ということなのだ。~ニーチェ

書物そのものは、君に幸福をもたらすわけではない。ただ書物は、君が君自身の中へ帰るのを助けてくれる。~ヘルマン・ヘッセ

書籍は青年には食物となり、老人には娯楽となる。病める時は装飾となり、苦しい時には慰めとなる。内にあっては楽しみとなり、外に持って出ても邪魔にはならない。特に夜と旅行と田舎においては、良い伴侶となる。~キケロ

今日の読書家は、明日のリーダーである。~マーガレット・フラー

少しの隙あらば、物の本を、文字のある物を懐に入れ、常に人目を忍び、見るべし。~北条早雲

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