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高橋虫麻呂
奈良時代の人(生没年未詳)。下級官吏であったらしく閲歴も不明。『万葉集』中、明確に虫麻呂の作と題するものは、732年(天平4年)に藤原宇合が西海道節度使として遣わされたときの送別の歌2首(巻第6)のみで、ほかに『高橋連虫麻呂歌集』に出づとされる年代不明の歌群があり、これらも虫麻呂の作品と認められている。常陸国の官吏としての赴任のほか旅にある歌がほとんどで、地方の自然や伝説、民俗行事に触れた秀作を残している。『万葉集』には、長歌14首、短歌19首、旋頭歌1首。作者に異説ある長・短歌各1首を含めると計36首。
高橋虫麻呂の歌の特徴
奈良時代初期に活躍した高橋虫麻呂は、『万葉集』の中でもきわめて個性的で異彩を放つ歌人です。山上憶良や山部赤人らと同時代を生きましたが、彼らのいずれとも異なる「伝説・説話的歌風」と「物語性の高い叙事詩的叙情」を確立しました。虫麻呂の歌における主な特徴は以下の通りです。
山上憶良が「社会や現実の苦悩」に目を向けたのに対し、高橋虫麻呂は「ロマン溢れる物語や伝承の世界」に美を見出し、独自の叙事詩的万葉歌風を確立した歌人と言えます。
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万葉集・竹取物語・枕草子などの原文と現代語訳。 |