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おもな歌人の歌万葉集(掲載歌の索引)古典に親しむ

中臣宅守と狭野弟上娘子の歌(索引)

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  1. 巻15-3723 あしひきの山路越えむとする君を心に持ちて安けくもなし
  2. 巻15-3724 君が行く道の長手を繰り畳ね焼き滅ぼさむ天の火もがも
  3. 巻15-3725 わが背子しけだし罷らば白たへの袖を振らさね見つつ偲はむ
  4. 巻15-3726 このころは恋ひつつもあらむ玉櫛笥明けてをちより・・・
  5. 巻15-3727 塵泥の数にもあらぬ我れゆゑに思ひわぶらむ妹がかなしさ
  6. 巻15-3728 あをによし奈良の大路は行き良けどこの山道は行き・・・
  7. 巻15-3729 愛しと我が思ふ妹を思ひつつ行けばかもとな行き悪しかるらむ
  8. 巻15-3730 恐みと告らずありしをみ越路の手向けに立ちて妹が名 告りつ
  9. 巻15-3731 思ふゑに逢ふものならばしましくも妹が目離れて・・・
  10. 巻15-3732 あかねさす昼は物思ひぬばたまの夜はすがらに音のみし泣かゆ
  11. 巻15-3733 我妹子が形見の衣なかりせば何物もてか命継がまし
  12. 巻15-3734 遠き山関も越え来ぬ今更に逢ふべきよしのなきがさぶしさ
  13. 巻15-3735 思はずもまことあり得むやさ寝る夜の夢にも妹が・・・
  14. 巻15-3736 遠くあれば一日一夜も思はずてあるらむものと思ほしめすな
  15. 巻15-3737 人よりは妹ぞも悪しき恋もなくあらましものを思はしめつつ
  16. 巻15-3738 思ひつつ寝ればかもとなぬばたまの一夜もおちず夢にし見ゆる
  17. 巻15-3739 かくばかり恋ひむとかねて知らませば妹をば見ずぞ・・・
  18. 巻15-3740 天地の神なきものにあらばこそ我が思ふ妹に逢はず死にせめ
  19. 巻15-3741 命をし全くしあらばあり衣のありて後にも逢はざらめやも
  20. 巻15-3742 逢はむ日をその日と知らず常闇にいづれの日まで・・・
  21. 巻15-3743 旅といへば言にぞ易き少くも妹に恋ひつつ術なけなくに
  22. 巻15-3744 我妹子に恋ふるに我れはたまきはる短き命も惜しけくもなし
  23. 巻15-3745 命あらば逢ふこともあらむ我がゆゑにはだな思ひそ命だに経ば
  24. 巻15-3746 人の植うる田は植ゑまさず今更に国別れして我れはいかにせむ
  25. 巻15-3747 我が宿の松の葉見つつ我れ待たむ早帰りませ恋ひ死なぬとに
  26. 巻15-3748 他国は住み悪しとそ言ふ速けくはや帰りませ恋ひ死なぬとに
  27. 巻15-3749 他国に君をいませていつまでか我が恋ひ居らむ時の知らなく
  28. 巻15-3750 天地の底ひの裏に我がごとく君に恋ふらむ人は実あらじ
  29. 巻15-3751 白たへの我が下衣失はず持てれ我が背子直に逢ふまでに
  30. 巻15-3752 春の日のうら悲しきに後れ居て君に恋ひつつ現しけめやも
  31. 巻15-3753 逢はむ日の形見にせよとたわや女の思ひ乱れて縫へる衣そ
  32. 巻15-3754 過所なしに関飛び越ゆるほととぎす多我子尓毛 止まず通はむ
  33. 巻15-3755 愛しと我が思ふ妹を山川を中にへなりて安けくもなし
  34. 巻15-3756 向ひ居て一日もおちず見しかども厭はぬ妹を月わたるまで
  35. 巻15-3757 我が身こそ関山越えてここにあらめ心は妹に寄りにしものを
  36. 巻15-3758 さす竹の大宮人は今もかも人なぶりのみ好みたるらむ
  37. 巻15-3759 たちかへり泣けども我れは験なみ思ひわぶれて寝る夜しぞ多き
  38. 巻15-3760 さ寝る夜は多くあれども物思はず安く寝る夜は実なきものを
  39. 巻15-3761 世の中の常の理かくさまになり来にけらしすゑし種から
  40. 巻15-3762 我妹子に逢坂山を越えて来て泣きつつ居れど逢ふよしもなし
  41. 巻15-3763 旅と言へば言にぞ易き術もなく苦しき旅も言にまさめやも
  42. 巻15-3764 山川を中に隔りて遠くとも心を近く思ほせ我妹
  43. 巻15-3765 まそ鏡懸けて偲へと奉り出す形見のものを人に示すな
  44. 巻15-3766 愛しと思ひし思はば下紐に結ひつけ持ちてやまず偲はせ
  45. 巻15-3767 魂は朝夕にたまふれど我が胸痛し恋の繁きに
  46. 巻15-3768 このころは君を思ふとすべもなき恋のみしつつ音のみしぞ泣く
  47. 巻15-3769 ぬばたまの夜見し君を明くる朝逢はずまにして今ぞ悔しき
  48. 巻15-3770 味真野に宿れる君が帰り来む時の迎へをいつとか待たむ
  49. 巻15-3771 宮人の安寐も寝ずて今日今日と待つらむものを見えぬ君かも
  50. 巻15-3772 帰りける人来れりと言ひしかばほとほと死にき君かと思ひて
  51. 巻15-3773 君が共行かましものを同じこと後れて居れど良きこともなし
  52. 巻15-3774 我が背子が帰り来まさむ時のため命残さむ忘れたまふな
  53. 巻15-3775 あらたまの年の緒長く逢はざれど異しき心を我が思はなくに
  54. 巻15-3776 今日もかも都なりせば見まく欲り西の御馬屋の外に立てらまし
  55. 巻15-3777 昨日今日君に逢はずてする術のたどきを知らに音のみしぞ泣く
  56. 巻15-3778 白栲の我が衣手を取り持ちて斎へ我が背子直に逢ふまでに
  57. 巻15-3779 我が宿の花橘はいたづらに散りか過ぐらむ見る人なしに
  58. 巻15-3780 恋ひ死なば恋ひも死ねとや霍公鳥物思ふ時に来鳴き響むる
  59. 巻15-3781 旅にして物思ふ時に霍公鳥もとなな鳴きそ我が恋まさる
  60. 巻15-3782 雨隠り物思ふ時に霍公鳥我が住む里に来鳴き響もす
  61. 巻15-3783 旅にして妹に恋ふれば霍公鳥我が住む里にこよ鳴き渡る
  62. 巻15-3784 心なき鳥にぞありける霍公鳥物思ふ時に鳴くべきものか
  63. 巻15-3785 霍公鳥間しまし置け汝が鳴けば我が思ふ心いたもすべなし

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中臣宅守と狭野弟上娘子

 巻第15の後半には、中臣宅守(なかとみのやかもり:中臣東人の7男)と狭野弟上娘子(さののおとかみのをとめ)の贈答歌63首が収められています。天平12年はじめ、中臣宅守が狭野弟上娘子を娶ったとき、勅勘にあって越前国(福井県)味真野(あじまの)に配流されました。狭野弟上娘子は伝未詳ながら、『万葉集』の目録には蔵部の女嬬(下級の女官)だったとあります。配流の原因ははっきりしていませんが、娘子が神に仕える役所の女嬬で、宅守自身も神祇官であったことから、当時の風俗に触れる禁じられた恋だったとする説が有力ですが、異説もあります(別記事)。

 中臣宅守は従四位下・中臣朝臣東人(あずまと)の七男で、天平12年(740年)に配流され、大赦によって復位後、天平宝字7年(763年)には二階級越えて従五位下に昇叙しますが、翌年9月の藤原仲麻呂の乱に連座して除名され、以後消息不明になっている人物です。狭野弟上娘子は、古写本によっては「茅上(ちがみ)」と記されたものもあります。 

古典に親しむ

万葉集・竹取物語・枕草子などの原文と現代語訳。