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ちょっと美しい日本語がんばれ凡人!

目 次

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花・植物を詠む短歌
  1. クチナシの花に言問う「幸せか?」花は答える「幸せですよ」
  2. 片栗の花がうつむく初恋の伝えきれない想いを秘めて
  3. 臆病で内気な心おし隠し夕化粧して恋を疑う
  4. 葬儀終え主なき庭眺むれば咲いたばかりの水仙哀れ
  5. 我々は花を見ている花たちはずっとずっと空を見ている
  6. 悠然と我もなりたし花のごと物言わずとも人を励ます
  7. 花を見て今日がやさしくなっていく明日も花を見ようと思う
  8. 降り続く雨にうつむく牡丹花時間はあまりないというのに
  9. 早朝の庭さえ煙る雨上がり薔薇の香りが淀み動かぬ
  10. そのままの姿で枯れる紫陽花は咲いた証を堂々残し
  11. 寂しさが増す庭に咲くツワブキに冬を迎える心安らぐ
  12. 花よりも実を見てくれとヤブコウジ冬の景色は一人舞台に
季節を詠む短歌
  1. まだ寒い外の空気を入れてみる春の気配がそこに居ぬかと
  2. 前栽に並んで笑う水仙の待ちわびた春にぎやかに来る
  3. 春暁の光を浴びてあの山の向こうの山の向こうにも山
  4. 春爛漫夜光の杯に時まかせふと頬よぎる落花の風
  5. 一つずつ静かに落ちてこの夏の思い出刻む線香花火
  6. 傘開きわずかにできる空間は時雨隔てて仄かに優し
  7. あたたかい部屋から見える雪景色動かぬ寒さが絵画となりぬ
  8. 声もせず姿も見えず風だけが吹き抜けていく真冬の校舎
  9. 年寄りの夫婦が住みし家の門若さを誇る雪だるま居る
人生を詠む短歌
  1. 悲しみに何もしないでいるよりは何かをすれば何か始まる
  2. 若者はそれほど花を愛さない自分自身が花であるから
  3. 春秋に富む者たちよ思うより時は短いおろそかにすな
  4. 若者が語らい笑う誰もみな誰かの過去で誰かの未来
  5. 若者よもっと偉大になればいい恋はあとからついてくるから
  6. 始発駅朝の車内でほっとするいつもの席のいつもの顔に
  7. 目覚めれば隣の人に寄りかかりお疲れですか?と優しい紳士
  8. 通勤の走行音に揺れ動く重ねた月日何ら悔いなし
  9. 幸せになろうとばかり言うけれど生きてる限り立派に生きろ
  10. くよくよと考えたってしょうがない何はともあれごはんにしよう
  11. 悲しくて辛い時にはともかくも布団に入り眠るに限る
  12. 叱ったらなぜか好かれたことがある上目遣いの父のない娘に
女性・恋・お酒を詠む短歌
  1. 何気ない会話のなかと何気ない仕草のなかに君の本当
  2. 髪を切り生き方変えると言う彼女颯爽として美しくある
  3. ちっぽけな喜び見つけ話す君どの姿より君らしくある
  4. しっぽりとキタの新地の夜は更けて酒と笑いと男と女
  5. しなやかに動く美人のきれいな手優しくもあり冷たくもある
  6. 話すほど美人に見えるお水女子ただの美人は三月で消える
  7. 居酒屋のひとり女子のかっこよい頼むメニューも俺等と違う
  8. 覚えてたほんの小さな約束に慕ってくれるまごころ感じ
  9. 御堂筋並んで歩くこの女は我がポケットにそっと手を入れ
  10. 宵に逢い深夜の別れは早過ぎて相対性の理論を恨む
  11. 逢引を終えて立ち去る冬の道コートの内に残り香ほのか
  12. あの女がわずかに書いたメモにさえ情趣ほのかに詠雪の才
  13. この花が美しからず貴女からもらったものだから美しい
  14. ささやかなメール文にもさりげなく時の装い載せてくる君
家族・子供たちを詠む短歌
  1. 水たまりにボチャンと入る子の姿懐かしくあり眩しくもあり
  2. 窓枠に並んだ帽子小さくてお行儀のよい幼稚園バス走る
  3. 登校の列の歩みが速すぎてずっと小走りの小さな子たち
  4. 二人行く遠い道のりだんだんと妻に遅れる心も折れる
  5. ヒョウ柄のバンドに替えた腕時計少しだけれど妻若返る
  6. 特別に意味はないけど何となく昔住んでた社宅を見に行く
  7. 中二の姪自分変えると剣道部今は優しき救命ナース
  8. 妹がトラに食われた夢を見てやさしくなった翌朝のオレ
  9. 妹のあらすじだけの感想文直してやった遠い夏休み
  10. よく見ればトンボの背中に仏さま子供のころに母が言ってた
  11. 母からの宅配便に詰められたあの頃あった遠い日常
  12. 会うたびに細く小さく丸くなる母の背中に声なき感謝
  13. 年老いて幾つになっても母は母如何に報いん三春の暉
動物・昆虫を詠む短歌
  1. ホトトギスひとり未明に鳴く声を誰が聞くのか私のみ聞く
  2. 目の前で伸びをしながら欠伸する子猫の口に指入れてみる
  3. ぜいたくに育つ子猫は煮干し食い頭と骨をそのまま残す
  4. トイレから戻った猫がゴロゴロと喉鳴らしつつ布団にもぐる
  5. コガネムシお前は絶対許さない葉は穴だらけ根はスカスカに
  6. ダンゴムシ実はお前はいい奴だ落ち葉を食うし糞は肥料に
  7. スコップにくっついてきた蟻だけどおまえ帰る道は分かるのか?
  8. 早朝の庭で見つけた空蝉の真新しきに心涼やか
  9. どれほど激しく暴れても甘噛み忘れぬその犬の優しさよ
  10. 道ばたの鳩が何気に距離をとるこちらも横目で睨んで通る
地域・旅先を詠む短歌
  1. 家隆が愛でた入り日の夕陽丘波見えずとも七坂のこる
  2. 藤原の人の囁き聞こゆるや風渡りゆく大和三山
  3. 晩春の法円坂を登りゆく女学生らの歩みゆったり
  4. 路地裏にひょいとまします恵美寿さまキタの新地に福をもたらす
  5. 諫早で道を尋ねて親切に教えてくれるも言葉わからず
  6. 外洋を揺られて着いた屋久島は上陸しても地面が揺れる
  7. すれ違うそのたびごとに「こんにちは」声かけてきた屋久島の子たち
  8. 笑顔なくただ真剣にひたむきな若い女将の髪がほつれる
  9. 万葉の面影見ゆる鞆の浦波おだやかに海人の釣り船
  10. 止まりつつ止まりつつ行く街なかの路面電車の時間ゆっくり
  11. 忽然と道が途絶える竜飛崎まさに太宰が見てきたとおり
  12. 夕影に女子高生の駆け抜ける羽咋の浜のサイクルロード
  13. 殿さまの優しさこもるお人形姫さま笑うお顔はいかに
  14. 大閤の町割り楽し道修町なにわの「とめ」の祭りも終わる
古典・歴史を詠む短歌
  1. ご署名の「藤三娘」に藤原の誇りと愛嬌あふる光明子
  2. 白居易に先んじ詠う雪月花日本のこころ家持の歌
  3. 許されぬ源氏の愛に堪えかねて人妻の身を悔やむ空蝉
  4. 晴れ間なく物忌む雨夜の品定め男同士の会話も楽し
  5. たおやかな夕顔のこころ見抜けずに頭の中将の薄情かなし
  6. 引き裂かることとも知らず母さまも早くお乗りと明石姫君
  7. 生きてあればどれほど愛を受けたかと右近の悔やむ源氏の誠
  8. 庭に出て雪まろげする女童欲張りすぎて動かなくなる
その他の短歌
  1. 夜白み鳥啼きそめて朝が来る昨日と違う自分を始む
  2. 朝明けは清々しくて夕暮れは他人の声も優しくなりぬ
  3. 午後八時早くもなくて遅くなくとっても好きな夜のひととき
  4. ご機嫌に口ずさむ歌途中から歌詞が分からずふんふんふんに
  5. 故郷を思う胡馬の北風に依る如く越鳥の南枝に巣くう如く
  6. 卒業の単位不足に青ざめて飛び起きる夢老いてなお見る
  7. 長距離の移動を終えてカーナビのねぎらう声に「いやこちらこそ」
  8. 国守る気高く重い使命帯びやさしい君の強くあれかし
  9. やわらかな響きの名でも本当はとっても強い「のぞみ」という君
  10. 二回目で角砂糖抜き覚えられ早や常連になった気がして
  11. 突然に降られ駆け入る雨宿りほのかに過ぎるやさしい時間
  12. 誇らしくカート押しする女の子歩く姿勢はずっとバンザイ
  13. 効かないぞ全身麻酔ヤバいよと思っていたら手術済んでた

短歌の学習【備忘録】

短歌の文字の数え方

  1. カギカッコは数えない。
  2. ?、!、・・・などの記号は数えない。
  3. 句読点も数えない。
  4. 促音(小さな「っ」)は一音として数える。
  5. 拗音(小さな「ゃ・ゅ・ょ」など)は数えない。
  6. 伸ばす音は一音として数える。

 ~『知識ゼロからの短歌入門』(幻冬舎)から

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